オランダで歩く
ロッテルダム郊外を歩く(Rockanje)
さてさて、今日もワンダレンに出かけてしまいました。前回のロッテルダム郊外のOostvoorne散策から 約一ヶ月。ここがすっかり気に入ってしまった私は、今回の訪問先にOostvoorneのお隣、Rockanje(ロカンイェ)という 町を選びました。ここはロッテルダム近郊のビーチの町として有名で、夏になると(というか暑くなると?)多くの オランダ人やドイツ人たちがどっとこの町に押し寄せます。
昨日までかなーり好天で暑かったので、どうなることやら、と思っていたのですが、 今日は割に雲がモクモクとしていて、特に朝は涼しかったせいかそれほど混んではいませんでした。 まあ、混んで足の踏み場もないようなビーチより、のんびりとした雰囲気が漂うビーチのほうが好きな私にとっては 好都合、というわけだったのですが。
この間と同じバスに乗ってRockanjeのStrandweg(ビーチへの道)に到着。やはり少し寒いのか、 ビーチへの道といったイメージはなく、目の前の大きな木々にまたまた興奮。わーん、やっぱり森って いいわあ♪♪ …なーんでこんなに興奮するんだろ?と考えていたら、突然小さい頃のことを思い出しました。
日曜アニメ劇場っていうんでしたっけ?ハウス食品提供の日曜の7時30分から始まるアニメ。フランダースの犬、 母を訪ねて三千里、ハイジなど数々の名作を生んだこの番組では「赤毛のアン」もやっていましたが、 彼女が森を越えてダイアナの家を訪ねるシーンがお気に入りでした。ああいう森が身近にもないものか?と 探し回りましたが、当時住んでいた私の田舎にはそのようなステキな森はなく…。 たった一か所、ピアノのお稽古に出かける途中に100Mくらいのなんちゃって小道があって、 そこを通るたびに一人「赤毛のアンみたい」とアンになった気分で毎週通っていたのです。 私の想像力のスゴさが判るというものです…(?)。
なんだか話がすっかり逸れましたが、その大きな木々を超えると駐車場やレストランがあり、その先がビーチです。 ビーチは、朝早かったせいか、はたまた涼しかったせいか、閑散と していて静けさが漂っていました。まあ、少しビーチを歩きましょうか、 と二人して満潮から少しずつ水が引いていくビーチを歩きました。ここのビーチは浅瀬で有名で、 50メートルぐらい進んでも、足くらいまでしか水がありません。よって満潮と干潮の差はものすごく 大きいのです。
やはり海辺は風も強く、けっこう寒い?というわけで、少し歩いてそそくさと退散しました。 ここの道を曲がったところからワンダレンルートがある、ということだったので、地図も何も持っていなかったけど、 標識だけを頼りに歩くことにしました。浜辺からそう離れていないのに、ルートに入ると、森、森、森。 これもオランダのビーチ周辺特有のDUINENの一部です。
DUINENは多くは海辺の近くに存在する砂の丘で、 ところどころ森になっていたり、景色の良い低木地域になっていたり、砂地になっていたり、と様々な 風景が広がるところです。オランダには山はないけれど、このDUINENには(オランダにしては)かなりの高低があって、 歩いていて楽しいところなのです。
森を超え、道路を超え、ただひたすら標識に沿って歩いていくと、Natuurmonumentenとして管理されている Voornes Duinという地域に着きました。この地域にもいくつかのワンダレンルートが設置されていて、 自然を楽しむことができるようです。
ここでは私達は緑のルートを進むことにしました。といっても、こっちに いってみようか、そうしましょう、といった感じで理由はまったくナシ。ワンダレンルートは 大抵親切にルート案内されているのでそうそう迷うことはありません。が、誰にも遭わないことも 多く、どこへ行くのかなー、ワクワク、とまたまた探検隊になった気分になったり、たまに不安になったりして 面白いものです。ちなみに今日は地図を持ってなくても何の問題もありませんでした。
このVoorne Duinルートの私達が選んだルートは典型的なDUINで(?)、時たま道が砂になっていて 上がったり下がったりするので、結構大変。視界も低木が多く、日が照っている日だったら、 ものすごく暑くなっていたに違いありません。今日のようにちょっとモクモクした日でたまにお日様が 照るという日がベストかも、ラッキーと思いました。道端にはいろんな種類の野草が咲いていて、 鳥の声も美しく、視覚も聴覚にも楽しい浮き浮きするワンダレンでした。
Voorne Duinルートを終えて、元来た道を戻ります。行きはどこまでいくのかなー?と 思いながら歩いたせいか結構長い道のりだったけど、帰りはあっという間に ビーチの駐車場に到着しました。朝は閑散としていた駐車場なのに、今は満車?と思えるくらい 車が止まってる!しかも今から入ってくる車もあったくらい。私達は駐車場の前の カフェでパンケーキを食べて、バス停へ。ちょうどバスが出発するところで、まさに 図ったような効率的なスケジュール?バスに乗り込むやまたまた爆睡!下車するバス停に 着いて起こされるまでぐっすりだったのでした。