ブリールの街 (Brielle)
天気のよい9月の週末。私が住む町の隣町、といってよい程のところに位置するブリール(Brielle)に行って来ました。
近い町、ということで、その存在は知っていたんだけど、実は今回が初めての訪問(!!)。いいところだよ、という噂は
聞いていたのですが…。
この町は新しい海の航路がオープンする1872年まで、オランダの重要な港町であり、かつてはたくさんの船員たちが行きかう
活発的な町でありました。海の男として名高いファン・トロンプ(van Tromp)を生んだ町としても知られています。
海賊から町を守るため、町の周りには完全な城壁が築かれ、その城壁は今でもきちんと残っています。上空から見ると、
それは綺麗な星型で、私もロッテルダムからロンドンに飛行した際、その形を見て感動したことを覚えています。
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ブリールを上空から見ると…こんな形。
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さて。我が町からバスで20分。田舎風景をずーんと突き抜けていくと、ブリールの町の城壁の外でバスは止まります。
バスを降り、橋を渡って旧市街の中に入っていくと…。にぎやかなショッピング街です。建物はどれも典型的な
オランダの家、という感じで、なかなかステキ。お店も我が町には絶対ないようなステキなチョコショップや、
毛糸屋さん、アンティークショップ、カフェ・レストランなどもあって、うううーん、さすが…とうなってしまいます。
近くにあっても我が町とは違うのね…。。。
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旧市街の写真1
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今日はオープン・モニュメント・デイということで、オランダのどの町も色んな催しをしているようでした。
そのせいか?けっこう観光客がいました。でも、どの人もオランダ人って感じ…。辺鄙なところにあるので、
そうめったに外国人が訪れることもないのかもしれません。そういう意味ではこのページはレア物?
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旧市街の写真2
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ストリートには可愛らしい街灯がずーっと連なり、可愛らしい花のハンギングバスケットが飾られていました。
オランダで花のハンギングバスケットとは…珍しい!!思わず、カナダのビクトリア辺りを想像してしまいました。
この花がアクセントとなって町をさらにチャーミングにしている感じでした。ステキ。
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花が可愛らしい
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ずーっと歩いていくと、現在はミュージアムとなっている旧市役所がある小さな広場(マルクト)があります。
本当に小さなマルクトで、だんなの説明がなければ、そうとは気付かなかったに違いありません。このミュージアムの
建物も、よくよく見ると小さいながらなかなかチャーミング。市役所だった当時は、中にもステキなホールがあった
そうです。現在はどうなっているのか…今回ミュージアムには入らなかったので、分かりませんが…。
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現在はミュージアム
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さらにずーっと歩いていくと、旧港があります。けっこう小さな港で、ホールンやエンクハウゼンのような華やかさは
ありませんが、地元の人たちが自分のヨットの中で本を読んだりしていて…こういうシーンを見ると、いっつも
思うんですよね。この国ってリッチだよなぁ…って。日本じゃ、ヨット持っている人、なんてほとんどいないもんね?!
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小さな港
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港沿いの家々もなかなかステキです。ついつい中を覗き込んでしまったりして…。
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港と家々
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ずんずん歩いていくと、向こうに風車が回っているのが見えました。しかし、私たちが
行くところからは、風車を正面から見ることができないよう???…というわけで、今来た道を
戻ることにしました。ちょうど、お昼でりすちゃんにご飯&ミルクもあげないといけないし…。
というわけで、先ほどの小さなマルクトに面したカフェで昼食。ご飯を食べて、さあ、満足!と思いきや、
この辺りからりすちゃんのぐずりが始まりました。困ったぞ、困ったぞ。
とりあえず、風車のほうまで歩いていこう…と歩きます。途中からりすちゃんの号泣が
家々に響き渡るほど(?)になり、だんなが彼女を抱えて歩くことにありました。
そうしているうちに…。風車の前にたどり着きました。
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ブリールの回転式風車
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風車の前にはベンチがあって…りすちゃんとここでしばらく遊ぶことになりました。
やっと自由になったのがうれしいのか?りすちゃん、ようやく笑顔です。良かった、良かった。
目の前の風車は今日がモニュメントデーだからか、オープンしていて、中の見学ができるようでした。
だんなは登らない!というので、私は一人で登ってみることにしました。
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かなり急な階段…登りは良いケド…。
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かなり急な階段を登って、上に到着すると、中にはおじさんがいて、風車の説明をしてくれました。
この風車は現在も小麦粉挽きに使用しているようで、挽いた粉はこの辺りのパン屋や一般の家庭に
売られるそうな…。というわけで、いかに小麦粉が挽かれるのか?この小麦粉の上げ下ろしはどうやって
行われるのか?ということを親切に説明してくれました。羽が回ると、ぜんまい仕掛けのように、
あれが回って、そうするとこれが動いて…とかなり複雑な動き…。900年前にはこの型の仕組みは
出来上がったそうで、昔の人ってえらい!!風車が回ると、中にある大きな臼がぐるぐると回って
小麦粉が挽かれるようで、「機械で作るよりやっぱり美味しいんですか?」との私のマヌケな
質問におじさんは「もちろん!」と答えてくれました。やっぱ、そうよね…。
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風車からの眺め
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風車からの眺めは、それはなかなかなもので、天気がよい今日は、ずっとここにいたいくらいでした。
ただし、たまにぐらぐら揺れるんだけど…。この風車揺れますね…といったら、おじさんは粉を
挽いているときはもっと揺れるよ、といいました。なんと中心に立つ柱は地中に埋められているのでは
なく、たんに回りに支えられて立っているだけなんだそう。えーー?コワいがな。。。
ちなみに風の向きにあわせて、家ごとくるくる回転できるようになっていて、それもびっくり!でした。
降りてからだんなに説明すると、だんなも知らなかったようで、びっくりしていました。
降りてから、またベンチに座っていると、実際に回転させていて…意外と簡単にくるっと回るのにも
びっくり!!
風車の前にあった土手を登ると、運河が見えました。よく見ると、この土手はくねくね曲がっています。
そうか、これを上空から見ると、あの星型になるのだね?
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風車の前の運河
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さて。風車を後にし、また中心地に戻り、今度は反対側に行ってみました。ステキな中庭を
持つ一角があって、その様子はベギンホフ(修道院)のよう…。なんだろう、と思ったら、
昔は船員たちの家だった建物だそうで…。現在は、普通の民家となっているようです。
なんか、うらやましいぞ。この民家。
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中庭と民家
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この後、教会を訪れました。この教会は、塔が中途半端な教会なんだそう。確かに言われてみると、
上がまっ平らで何かが足りないような…。ほんとはもっともっと高い塔を作るはずだったのに、
何らかの理由で、途中でほっぽりだしてしまったそうな。現在は、この塔の上に上ることもでき、
なかなか良い眺めなんだそうです。今回はりすちゃんもいるので、私たちは登りませんでしたが…。
こうしているうちに、早くも3時近くになってしまいました。4時には家に帰らなければ
ならないので(りすちゃんのミルクの関係で…)、今日はここのところでおしまい!
なかなか楽しいぶらぶら歩きでした。
興味が沸いた方、是非訪れてみてくださいね。途中でそら家に寄るっていう手もありますよ〜(?!)。
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