オランダガイド 天気
旅行シーズンと気候
天気についての質問が非常に多いので、ここでは本腰を入れて(?)ご説明いたします。
まずはオランダの天気。日本の(ここでの日本は東京辺りを指すと考えてください)天気と比べると、 春夏秋冬のシーズンがあるのは同じ。しかし、日本に住んでいては想像できないバラエティーさが ある、と考えていいのではないかと思います。オランダではこの天気をソフト・マイルド、というようですが、私が敢えて 呼ぶとすると「交互」です。
例えば…の例をあげます。本日(8月10日)の天気。朝から薄暗く厚い雲が空を覆っています。私の服装はとっくりのついた長袖の Tシャツ。外に出るときはこれにさらにジャケットを一枚羽織ります。はっきりいって、真夏には程遠い天気です。 しかし、2週間前は連日30度を超え、お日様がぎんぎんぎらぎらと暑い暑い日々でした。服装は、半そでのTシャツ、 短めのスカートでも暑いくらいです。現地のオランダ人はへそをだし、水着のようなカッコをしている人もいました。
日本からすると、こういった天気が「交互」に短期間にやってくると相当な異常気象とも言われかねませんが、 オランダではこんな「交互」が当たり前なのです。この「交互」は春も冬も同じ。冬ならば、ものすごく寒く運河や川も凍る ような寒さもありますが、数日後には必ず比較的温かい日がやってきてあっという間に凍った氷が解けてしまいます。 こんな寒さと温かさを「交互」に繰り返すのです。
そして、一日の気候もめまぐるしく変わります。よくこちらの天気予報にお日様と雲と雨マークが一緒にでていることが ありますが、そういう日は天気がめまぐるしく変わる日という意味です。朝、晴れていても雲がモクモクと出ている、 しかも風が強くその雲がどんどん流されているような日は要注意。必ず傘、そして上着を一枚持って出かけましょう。雨が 降り出すととても寒くなることがあります。
というわけで。旅行される方は同じ夏でもその日によって暑さはかなり違う、と考えたほうがいいのです。「どんなお天気ですか?」 という質問には「今はこうだけど」とは答えることはできるけど、その先はどんな天気がやってくるかは誰も分からないのです。
それじゃあ、どんな服装を用意すればいいのよ?と、旅行される方は困ってしまうことでしょう。というわけで、 私の一年のワードローブを考え、下記のように用意すれば、まあ大丈夫でしょう、、、という例を挙げておきましょう。
ただし私は東北や北海道から来た人に比べるとかなりの寒がりです。北海道から来られた方は「オランダはちょうどいい。雪がない分ラク。」、 一方、九州から来られた方は「もうこの冬の寒さと暗さは耐えられない…」とおっしゃられていたので、日本は場所によって気候が全然違い、 従いまして、感じ方も人によってまったく違うということをご理解ください。
SPRING - 3月~5月
春は安定しない日が多く、温かい日と寒い日の気温の変化も激しいです。5月でも最高気温が10℃などという天気がだらだら続くこと もあります。逆に3月で20℃のポカポカ陽気、という日もあります(こういう日はたいてい一日くらいしか続きませんが)。 この時期、旅行する方は、東京の冬のコート、または暖かいジャケットにセーター、など寒い日にささっと着られるコート(ジャケット) ・セーター・フリースなどがあると便利です。東京での春を想像し、スプリングコートに薄手のTシャツ、、、などの格好を 想像してこちらに来た場合、あわてて洋服を買い足さなければいけないこともあります。最近の私はババシャツ攻撃(苦笑)…で、 寒い日はババシャツを二枚重ねて着たりしています(下もタイツ2枚重ね)。下着で寒さ調節すれば荷物もかさばらないので 便利です。
オランダではいわゆるアウトドアで着るようなジャケットはとてもメジャーで便利です。なんていっても突然やってくる雨風を防げます。 私はもともとアウトドアが好きで、The North Faceのジャケットを山に行くとき用に持っていましたが、こちらではいつでも 役に立っています。周りの人もこんな服装の人がたくさんいるので周りの風景にも馴染んでます。周りになじむとスリに 目を付けられにくいという利点もあります。
SUMMER - 6月~8月
上の例えを参照してください。夏でも「寒い」日はあります。さすがに冬のコートやババシャツは着ないけど…でも、寒い日に風除けの 薄いアウトドアジャケットをきているオランダ人は多いです。というわけで、この時期に用意するものは暑い日にでも着られる 半袖のTシャツ、少し涼しい時の長袖のTシャツ、さらに気温が下がってきたときのカーディガン(またはジャケットなど)、 と、気温の変化で一枚羽織り、さらに一枚羽織り、、、と柔軟に対応できる洋服がベストです。
私がこの時期着る例です。暑い日はワンピース+夕方以降は上に羽織るカーディガン。モクモクした曇りの日は突然雨などが降って寒くなる 可能性が高いので、下はズボン(ジーンズ)。上は半そで、もしくは長袖のTシャツ+薄手のコートが多いです。旅行の場合はさらにフリースを 一枚持っていき、早朝など寒い時に着こんでいます。
AUTUMN - 9月~11月
9月と11月ではかなり差がありますが、敢えてこれを「秋」と呼びましょう。秋は春と同じような状況です。ただ、春は日に日に日が延びて きて、花が咲き始め、なんとなくワクワクする感じがありますが、秋は急激に日が短くなり、だんだんと庭が枯れてくるので寂しい 感じがします。1週間で15分くらい日の長さが変わるので、短い旅行者の方でもこの日の長さの違いを感じることができるのでは ないでしょうか。
なお、ヨーロッパの旅行シーズンは4月~10月末までが多く、9月には普通にやっている屋外観光施設は 10月になると閉まるところも多いです。10月、11月に旅行される方は営業日を確認することをお勧めします。WINTER - 12月~2月
さすが北国。冬は寒いです。なんといっても風が冷たい!!しかも朝から昼から暗く、朝明るくなるのは8時半頃。夕方は4時頃には 暗くなってしまいます。毎朝、外に出る時間はまだ真っ暗で、気が滅入ってしまうことが多いです。外をずーっと歩き回るのは 辛いので、観光もなるべくカフェめぐり、お店めぐり、ミュージアムめぐり、、、など室内の予定を立てる・組み込むほうが無難です。 天気も晴れの日は少なく、大抵雲って真っ暗なので、、、晴れていたら寒くてもラッキーくらいに考えたほうがいいのです。