オランダ街歩き - ライデン
ライデン - Leiden Point
広い運河に囲まれた街-ライデン。 オランダ最古の大学、ライデン大学(1575)があるこの街はアカデミックな雰囲気が 漂う。運河沿いにはリッチで歴史を感じさせる美しい古い建物が立ち並び見て歩くのは楽しい。 また、ライデンは日本に馴染みの深いシーボルトの住んだ街としても有名で、現在も日本に縁のあるものが あちこちに見られます。
ライデンの歩き方 - Travel Information
ライデンはスキポール空港からも近く、ライデン駅から簡単に歩いて街を見て回ることができるので、 たとえばスキポールでの待ち時間が異様に長い、、、というような 方がちょこっとライデンを散策するのもお薦めです。 駅のすぐ近くに大きな風車もあり、風車博物館になっています。 何気にスキポール空港から一番簡単に訪れることができる風車と言えるかもしれません。
駅の近くにあるvvv(観光局)で地図を貰って、重厚な街並みを歩くのもお薦め!!地図なんてなくても… と思ってしまうかもしれませんが、実は地図で見どころを把握しておかないと、完全に見逃してしまう エリアもあります。
ちょこっと歴史 - Leidens Ontzet (ライデンの救済)
16世紀に2度に渡ってスペインに占領されたライデン。1574年10月3日はスペインが撤退した日で、ライデンにとって 記念すべき日。400年以上経った今も、10月3日には伝統的なパレード&ニシンと白パンを食べるお祭り Leidens Ontzet が続いています。
1573年の末から翌年3月、そして一ヵ月後に再びスペイン軍によって占領されたライデンは運河に囲まれた都市のため、 完全に陸の孤島となり、そこに住む人はスペイン軍の捕虜となってしまいました。その結果ライデン市民の半分は 飢饉やペストで亡くなり、残った人々も空腹と悲惨な現実に疲れきっていたのです。人々はこの惨状を何とかしてもらおうと 市長を訪れました。それらの人々に対し、市長は「もし空腹で耐えられない、というのなら私を食べなさい!」 と人々に告げたのです。この言葉に感銘した人々は、大変勇気づけられ、スペイン軍に対し、立ち向かうことを決意したのでした。
その後、ウィレムI世を隊長とするオランダ軍はライデンの町を囲うダイク(土手)を壊して、周りの地を海の下に沈めるよう 命令します。オランダ船が海となった地から入り込み、占領されているライデンを取り返そうという作戦を実行するために。 人々はこの無謀とも言える計画に従い、ダイクを自らの手で壊し、周りの地を沈め、見事10月3日にスペイン軍を追い出し、 ライデンを取り返すことに成功したのです。スペイン軍が去った後、食料難で飢えた人々は、白パンとニシンを食べて、飢えをしのいだそうです。そのことから、現在も 10月3日のお祭りの日には、白パンとニシンを食べて祝うようになったといいます。
この話は、まさに自分の土地を守るため、水と、そして外部の敵と戦い続けてきた辛抱強いオランダ人を象徴するような 話だと思わずにはいられません。
ライデンのホテル
スキポール空港からもほど近く、アムステルダムよりも落ち着いた雰囲気が漂う街なので、この町で一泊する、という手もあります。しかしホテルの数はそれほど多くありません。
ライデンと周辺ホテル検索
値段と地図を合わせ見ながら調べると便利です。写真もたくさんついているのでイメージが沸きやすいかと思います。
「そらのプチホテル・B&Bファイルのオランダ編」にて お薦めB&Bやプチホテルをご紹介していますのでそちらもご参考ください。
ライデン 見どころ - Things To Do
ライデンの見どころやミュージアムをご紹介します。
国立自然史博物館 (Naturalis)
一万点以上におよぶ世界各地の動物の剥製、化石、恐竜の骨、石などが展示されている自然史博物館。地球に存在する(した)生き物で、 まだまだ自分が知らないものはたくさん存在するのだな、と改めて地球の偉大さ、不思議さを体感する空間です。展示方法も魅力的で、 時にはゲームや対話方式も用いられていて、子供も大人も楽しめる空間です。英語の説明もかなりあります。ミュージアムショップには 動物に関する本もたくさん販売されています。
ナツラリスの公式WEBサイト: Naturalis
Darwinweg 2, Leiden
tel: +31(0)71 568 7600
開館時間: 月曜休館 その他10時‐18時
日本博物館シーボルト・ハウス (SieboldHuis)
日本でもおなじみのシーボルトが日本からオランダに帰国した後住んだ家が、現在シーボルトハウスとしてOPENしています。 彼は国の情報を出来る限り収集するという任務を負い、オランダ政庁の医師として、鎖国時にあった日本に派遣されました(つまり 公式スパイのようなものともいえる?実際に国禁の地図を持ち出そうとしたため、捕えられています)。 日本では植物から実用品、美術品、地図など多岐にわたる事物を収集し、オランダに持ち帰りました。 現在このハウスでは、これらの品々が展示されています。
現在は日本博物館として、オランダにおける日本の情報拠点地としての役割も果たしています。
日本博物館シーボルトハウスの公式WEBサイト:SieboldHuis
Rapenburg 19, Leiden
開館時間: 月曜休館 その他10時‐17時
国立民族博物館 (Rijksmuseum voor Volkenkunde)
駅から歩いてすぐ(VVV観光案内所からは橋を渡ってすぐ)のところに位置する民族博物館。入るなり、館員の 方がご丁寧に日本語で案内してくれてびっくりしました。日本人観光客の方がとても多いのでしょう。 さて、この博物館では民俗学に関する世界中のコレクションが展示されています。インドネシアから始まり、 ニューギニア、中国、韓国、日本、シベリア・グリーンランドなどの北極圏に住む人たちからネイティブ アメリカン、メキシコ、南アメリカ、アフリカ、アジア~と、順路に従って地球を一周できる仕組みになっています。 一つ一つのコレクションについて、コンピュータのパネルが詳しく説明する仕組みになっており、「これは 何だろう」と疑問に持ったらパネルをタッチして確認することができます。
国立民族博物館の公式WEBサイト:Rijksmuseum voor Volkenkunde
Steenstraat 1, Leiden
開館時間: 月曜休館 その他10時‐17時
ライデン大学付属植物園 (Hortus botanicus Leiden)
この植物園はオランダ最古の植物園として4世紀に渡ってあらゆる地域の植物を栽培し研究してきました。中には シーボルトが日本から持ち帰った様々な樹木、草花があり、現在も13種15本の植物がこの植物園に 生息している、というから驚きです。それらはツタ、フジ、ケヤキ、もみじ、桑、アケビなどで、 どれもここでの植樹年は150年(以上)です。日本で見られるアケビやケヤキと比べてもびっくりするほど 大きく、すくすく育っているのが分かります。
現在は隣接する旧天文台も修復され、一部一般開放されています。団体以外は屋上に設置されている天文台を覗くことはできないのですが、 1階部分にちょっとした展示があり、そちらは一般開放されています。
ライデン大学付属植物園の公式WEBサイト:Hortus botanicus Leiden
Rapenburg 73, Leiden
開館時間: 夏季 毎日10時‐18時 冬季 土曜日休館 その他10時‐16時
ライデン要塞 (Burcht van Leiden)
オランダに現存する最も古い要塞城(遺跡)のひとつ。オランダでは珍しく丘の上に建てられているが、この丘は人工的に作られた丘で9世紀頃造られたとされている。 現在は塀しか残されていないが、もともとは塔が建っていたと考えられており、軍事的に重要な場所であった。14世紀にはこの軍事的機能は失われたとされ、 その後廃墟となった。現在もここに登ってみると、意外と高い位置から街を眺めることができ、当時建っていたとされる塔から眺めたとしたら、かなり遠方まで 臨むことができたに違いない。
ライデン - Shopping
この街はオランダでも有数のライデン大学がある街ということが関連しているのか、アンティークや古書関係のお店がいくつもあります。 おしゃれな家具を扱うアート系のお店もあります。旧市街はかなりくねくねと曲がりくねっており、お店はひっそりと奥まったところにある場合が 多いので、前もって地図を用意して、できるだけ小道・裏通りを歩いてみることをお薦めします。意外なところに意外なお店が…! それがこの街を歩く楽しみでもあります。
ライデン - Cafe & Restaurant
いたるところにカフェやレストランがあり、お気に入りのカフェで人々はカフェタイムを楽しんでいる。
Cafe de Bonte Koe - ビール・バー
こんなところにこんなお店が…!という奥まった地にある地元のバー。歴史は120年にものぼり、 間違いなくオランダを代表するビール・バーのひとつ。100年も変わっていないタイルが歴史を感じさせます。 ここならではのビールやワインもあるので、お酒が好きの方は是非。知る人ぞ知るライデンの名店です。
レストランのサイト: Cafe Bonte Koe
住所: hooglandsekerkkoorsteeg 13, 2312KK Leiden
Brasserie de Engelenbak - ブラッセリー料理
教会のたもとにあるカフェ・レストラン。変化が激しい業界で20年近くここに立っています。ご飯を食べたり、ゆっくりコーヒーを飲んだり…。 11時半から24時まで、いつでも空いている(日曜日は休業)のがうれしい。
レストランのサイト: Brasserie De Engelenbak
住所: Lange Mare 38, 2312 GR Leiden
Oudt Leyden - パンケーキハウス
有名な老舗パンケーキレストランで、創業は1907年。星の数ほどある(?)オランダのパンケーキレストランの中でも最も有名なパンケーキハウスとされ、過去にはウィストン・チャーチル 卿が訪れたこともある。現在はきれいに改装されてしまったが、それでもこじんまりとした雰囲気は保たれ、大きなデルフトブルー焼きのお皿に乗っけられたパンケーキが運ばれてくる。 オランダに来たらぜひ訪れてほしいザ・ダッチ・レストラン!!
レストランのサイト:Oudt Leyden
住所: Steenstraat 49, 2312 BV Leiden
Bagels & Beans - カフェ
気軽に入れる明るい雰囲気で、ベーグルはたくさんの種類から選ぶことができる。 また、すべて持ち帰りも可能。美味しい生ジュースやデザートもあり、ゆっくり本を読んだり、おしゃべりしたいときに 便利。今やどこの街にもあるチェーン店となっているがここのお店はずっと昔からある老舗。
カフェのサイト:Bagels & Beans
住所: Maarsmansteeg 8 Leiden