オランダ街歩き - キンデルダイク
キンデルダイク (Kinderdijk) - みどころ
昔ながらのオランダらしい風車風景が広がる村キンデルダイク-ユネスコの世界遺産にも登録されている ここキンデルダイクでは一度に19基もの風車を眺めることができます。
風車-それはオランダ人の水との戦いを語る遺産なのです。11世紀ころ、川に挟まれたこの地域に住み始めた人々は 度重なる洪水に備え、堤防を作り、水と土地を分け、さらに水門を作り洪水に備えました。それでも水位が 限度を超えると堤防を越え洪水が起きていました。14世紀後半には貯水池システムが作られ、水位が上がった 時には貯水池に水をためるようになりました。さらに1400年ころには早くも風車が登場し、水位を常に 低く保つように努めていました。
しかし、1726年に深刻な洪水が起きたため、1738年に石を使用した本格的水車を川沿いに並べて8基作ることにした のです。さらに2年後川の対岸沿いに8基の風車を建て、システム的に川の水位を管理し、水位によって 貯水池から川に水を流し込むシステムを完成しました。
結局、1868年に近代的な本格ポンプシステムが作られ、 これら水車の水との戦い、という役割は終わりました。つまり結局のところ、これらの風車が本当に稼働した期間は 150年弱ということになります。
これらの歴史を見ても、オランダは一度深刻な洪水が起こると、二度とその洪水を起こさないようにするために 土地そのものを変貌させてしまってまで水と戦ってきたことが分かります。現在のオランダは近隣国に比べても、 水害がほとんどありません。次の惨事が二度と来ぬように。そう願い続け、土地を変革させてきたオランダ人にとって 同じ水害が起きて被害を受けることは耐えられないことなのです。前回大災害で2000人もの死者を出したのが1953年のこと。 このまま二度と水害が起こりませんように。多くのオランダ人の願いです。
現在も当時の姿をそのまま残すキンデルダイクは1997年 ユネスコの世界遺産に登録され、毎年たくさんの観光客が訪れています。
キンデルダイクへの行き方 - Travel Information
キンデルダイクへ行く方法はバスと水上バスがあります。日本人はバスを使って行くのがメジャーなようですが、 近年は水上バスがキンデルダイクへの 主な交通機関として整備されています。水上バスの移動は、川下りなので楽しく、お薦めです。
水上バス(20番)は、ロッテルダムのエラスムス橋のたもとから 発車。水上バスは30分毎に出ています。 ロッテルダムを発車して2駅目のRidderkerk De Schansで下車(約30分)。 その後、降りたところでまっている小さな船(Driehoeksveer)に乗り換えて 対岸に渡ります。この小さな船(Driehoeksveer)の営業時間は5月から9月までは朝10時から夕方5時半まで。 それ以外の季節はお昼12時から5時半までとなっていますので、訪問時間には注意が必要です。
水上バス内(または観光局)でキンデルダイクへ行く一日乗車券を買うと便利です。一日乗車券には 往復水上バスチケット&小さな渡し船&キンデルダイク内でのポンプ場および風車内の見学チケットが全て含まれています(2018年現在13.50ユーロ)。 チケットはVVV観光局で購入することができます。
水上バスの情報: Waterbus Rotterdam