ドイツ・ケルン観光 2019
Cologne, GERMANY - DAY 3
本日は電車に乗ってドイツ有数の観光の街ケルンへ。悪天候の中、観光らしいことをして一日を過ごしました。
3日目の今日ものんびりの一日。朝は昨日と同じようなスケジュールで動きます。朝食は豪勢なので、昨日食べなかったものを中心にトライ。本日もホテルは空いており、 大きいダイニングルームに私たち二人だけ。あんまり人がいないと遅すぎるのかな、と心配になってしまいますけど、私たちより後に何人かやってきたのでちょっと安心。 小心者なんだなー。
本日も10時半過ぎにホテルを出発。今日は小雨が降り、しかも風も冷たくて強い…あまりにも観光日和とは言い難い一日。駅についてチケットを購入。 今日訪れるケルンはデュッセルドルフとゾーンが違うため、昨日のVRRのチケットは購入できません。地域はお隣のVRSとなります。そして、地域をまたぐと 昨日は気軽に買えたお二人様券が購入できないんですよね…1人または5人までのグループチケットかどちらかの選択肢になります。
5人までのグループチケットは二人組には安くはないので、仕方ないので本日は普通に片道切符を行き帰りに購入して往復することにしました。 うちの子は子供券が適用されるので多少安くなりますが、それでも往復二人で30ユーロを超えます。ついついオランダからデュッセルドルフまでの片道券の ほうが安いってどういうことよ…て思ってしまうんですけどね~…はは。

デュッセルドルフからケルンまでは電車REで約30分の道のり。途中レバークーゼン(Leverkusen)を通り、まさにこの辺りはサッカーチームの宝庫だな、と改めて思いました。 私がブンデスリーガで初めて名前を覚えたのがバイエルンミュンヘンとバイエル・レバークーゼンだったので、もっと大きい都市のサッカーチームかと思ったのですが 実際はそれほどでもなかったんですねえ。というか…なんでレバークーゼンだったのだろう。なんとなくいかにも「外国」ぽい響きだったのかしら。
そうこうしているうちにケルンに到着。子供には「北ヨーロッパで一番大きい教会がある街だよ」などと伝えていたのですが、小さいころから観光で教会に行き過ぎたせいか、 教会と聞くとそれだけで嫌な気分になるらしく、めちゃくちゃイヤな顔をされました(涙)。ケルン大聖堂はケルン駅を出るとすぐに目の前にあります。 しかし、川、巨大建物(大聖堂)、駅…と立地が立地なのかものすごい強風。特に大聖堂の周りがすごい風…で、傘などさせるような状態ではありませんでした。
慌てて教会の駆け込んだのですが、ちょうどミサが始まる時間とかで入り口のところまでしか入れず…午後にならないと入れないというので、仕方なくまた強風の中外へ。 今日は、教会見学のほか、現代美術館であるルートヴィヒ美術館を訪れる予定にしていたので、そちらに行くことにしました。これまた大聖堂の裏側にあるミュージアムなのですが、 大聖堂沿いはすごい強風なので、歩いて近づくのが大変でした。
ミュージアムの中に入ると、すごい行列。なんだこれは…という感じ。ロッカーのシステムもよく分からず「?」マークだらけでしたが、行列に並びチケットとロッカーの カードをゲットして荷物を預けてイザ内部へ。ようやく落ち着きました~…。
ルートヴィヒ美術館内部
ともかく天気が悪く、美術館の概要をしっかり見ることもできないまま中に入ったのですが、かなりモダンな建物。ヨーロッパの象徴ともいえる世界遺産のゴシック大聖堂の隣に こんなモダンな建物を建てるとは…ケルン、攻めるなあ。ヨーロッパの街はモダンと中世の雰囲気を合わせるとどちらも中途半端な雰囲気になってしまう、という問題があり ますが、これがうまく共存できると第三のカッコいい現代都市に生まれ変わります。今、ヨーロッパはこういう新たなステージの街づくりが進んでいるところがけっこうあります。 日本人旅行客は、絶対中世派が多いので、「なんでこういう風にしちゃうかな」と批判的に思う方が多いかもしれませんけど。
現代美術館らしく、内部も斬新。最近はこのモダンさに惹かれることが多く、現代美術館ばかり訪問しています…。私も宗教絵画に飽き飽き…とはいいませんが、今、かなり モダンに傾いてますね…。写真展もけっこうあり、最近カメラが趣味な私にとっては学ぶところも多かったです。
娘と一緒に目が点(・_・)になってしまった「ピート・ズワート」さんの作品。まさかズワートピットが絵画を手掛けるとは…て、この人、学校でずいぶんからかわれたんだろうな…。 親も確信犯で名前をつけてますよね。いいのだろうか…。
ルートヴィヒ美術館の雰囲気
見せ方も面白かったし、なかなか良かったです。このミュージアム。特別展のところには多数のドイツ人が訪れておりすごく混んでいましたが、ピカソなど有名アーティストの 作品が並ぶ常設展はずいぶんのんびりした雰囲気で、ゆっくり楽しめたのもよかったです。

ミュージアムを後にし、再びケルン大聖堂へ。娘の抵抗は続きましたが、なんとかなだめて入場。この大聖堂は昔、昔の2002年に来たことがあるのですが、もちろん記憶は残っている わけもなく、ゆっくり見て回りました。教会はゴシックであれば基本内部はどこも似たり寄ったりですが、やはり豪華なところは床や窓のステンドグラス、アーチ状の天井の優雅さ、 柱の装飾などの精巧さなどが格段に良いので見ていて楽しいです。
それにしても、このドイツにおいて、このゴシック大聖堂が再建築されたというのは奇跡の出来事かもしれませんね。ご存じ、オランダや北ドイツなどでは宗教改革の嵐でカトリック教会は 軒並み破壊されたり、プロテスタントに改宗させられて豪華な装飾物は全部取り払われて捨てられたり…悲惨な運命を辿っているところが多く、オランダの多くの教会はなんというかガラーンと 寂しさが募るつくりのものが多いのですが、ここは13世紀に火災によって焼失した後再建は始まったものの宗教改革時にまだ未完成だったことから、破壊を免れました。 もちろん宗教改革の嵐の中、工事は進まず、そのまま未完成のまま放置され続けたわけなんですが、いろんな歴史が重なりゴシック建築がブームになったことから19世紀に ついに完成したかなり新しいゴシック形式の教会なわけなんです。今の時代、ゴシック建築が再ブームになったとしても、こんなのを作ろうなんて思わないだろうし、そう思うと、ここしかない貴重さが 分かる気がしますね。
世界遺産ケルン大聖堂
床が芸術的に美しかった、、、
ともかくここを訪れている間、うちの子供の不機嫌な顔がものすごくて、それだけが悲しかったなあ。じっくりゆっくり見たいのに、隣でポソポソといかに自分が今 不幸かを語る娘…。なんでも匂いが嫌だ、というのですが、教会で匂いなんてします?!小さい頃、旅行しすぎだったのかなあ~…だんなは私に合わせてくれるので よかったけど、娘との旅行は…なかなか難儀だなあ。まぁ年頃のティーンエイジャーなんてこんなものかな。
まだクリスマスの雰囲気がいっぱい…
アーチの装飾が重なり合って美しさが際立っています
キャンドルの奉納はいつも写真を撮ってしまいます

娘の抵抗が激しいので、のんびりする時間は作らず、見学を終えたらすぐに外にでました。さっきよりは風が弱まっており、吹き飛ばされそうな雰囲気は軽減されていました。
その後、旧市街のほうへ。歩いていくと、クリスマスマーケットの一部と思われるものが残る一角がありました。中に入ると、スケートリンクがあったり謎の氷遊びをする場所があったり( カーリング?)、カワイイクリスマスマーケットのブースもあって、ほんのひと時のクリスマスマーケット気分。寒いけど、まぁ少しだったらいいわ…(笑)。
クリスマスマーケットの雰囲気が残る一角
土曜日だからかけっこう混んでます、、、
謎の遊びに興じる大人たち…カーリング???ごとき…?
どういうルールなんだろうか…
その後、近くのカフェでケーキとコーヒーを注文して一休み。入って並んでいるケーキ等を注文するというスタイルのカフェで、 やはり外国語が分からないときはこんな軽食スタイルが便利です。奥に座ってキョロキョロ周りを見回してみると、 いかにもドイツ~な民族衣装を着たご一行様が。隣のクリスマスマーケットの従業員さんの休憩タイムなのでしょうか。 仕事とはいえこんな格好をするのは…どんな気分なんでしょう。日本でいえば…神社の巫女さんバイト、みたいな感覚かな(笑)。
その後、ショッピングストリートを歩いて、お店をちらほら眺めて回りました。ケルンの冬~初春と聞いて思い出すのは、なんといっても ケルンのカーニバルではないでしょうか。世界最大の町を挙げての「コスプレ・イベント」といっても過言ではないこのお祭り(?!)。 日本のコスプレイベントもドイツ人には割とスムーズに受け入れられてますけど、それはやっぱりこのカーニバルがあるから。文化…似てるんですかね。
で。ケルンには大きなパーティモノを売るショップがいくつもあるのですが、新年が明けた今、ケルンっ子の心は「カーニバル」なのか、 多くのドイツ人で賑わっていました。中に入ると熱気ムンムン…。ショップも大きく、バラエティに富んだ洋服からすごいお化粧グッズ、または被り物など… ありとあらゆるものが揃っていました。す、すごいぜ…。
うちの子も、毎年ハロウィーンパーティに参加するので、何か買おうか?とハロウィーンコーナーを覗いてみたのですが、いまいち響くものがなかったようで…。 カーニバルもとりあえず行ってみて「着てみたい!」と思うかどうか?でしょうね。うちの子はたぶん恥ずかしいから着たくない派になる気がします…。

軽くショッピングストリートを見て回った後、最後の目的地ホーエンツォレルン橋へ。写真が好きな人は絶対外せないケルンのスポットといえば…ココ(?)。 橋とケルン大聖堂が一緒に写りこんだ写真はケルンの代表写真となっています。どんな風に見えるのかな~…ここはまだ行ったことなかったので楽しみにしていたのです。
橋にかかるものすごい数の南京錠
橋に行って驚きました。なんと…ありとあらゆるところに南京錠がかかっているのです。ウオーーーー!そういえば、ココ、世界でも有数の「Love Lock(愛の南京錠)」 スポットだったような…。急に思い出しました。それにしてもすごい数の錠前が。もうかける隙間もないほどにビッチリとかかっています。永遠の愛を信じる カップルさんがこんなにも~?!
…色とりどりの南京錠…時と共に…い、色あせてる?!
橋を渡って対岸に到着し、ケルン大聖堂を見て愕然…。写真と違うんですけど~…!!!そこで初めて気がついた真実。有名な写真はたぶんものすごい望遠レンズを 使った写真なんですね。なので圧縮効果でケルン大聖堂が現実よりもずっと大きく映っているんです。そうかー、そうだったのか~…。私も望遠レンズを 持ってくるべきだった、、、と思えど、もう仕方ありません。…というわけで、もし、この写真スポットに写真撮影に行かれる方がいらっしゃるとしたら、 ぜひ望遠レンズと三脚をお持ちくださいね!
単焦点レンズだとこんな感じです…天気も悪かったので限界アリすぎ…
そんなこんなで撮影スポットの見学が終わり、時間も4時半を回ったのでそのまま駅に向かいました。切符を買ってデュッセルドルフに行くはずの列車に乗りました。 …ところが。行きは確かにホーエンツォレルン橋を渡ったのに、今度は逆方向に進んでいきます。ま、マジ?いったいこの列車はどこへ行くの? もう外も暗くなっており、何がなんだかよく分からない…でも、私たちの目的地とは違う方向へ進んでいる気がする…。すごく焦りました。 誰かに聞かなければ、と近くの方に「この列車はデュッセルドルフに行きますか?」と聞くと「行きますよ」との回答…もう信じるしかありません。
帰ってから調べると、デュッセルドルフとケルンのルートはライン川の右側を通るルートと左側を通るルートがあるんですね。行きはレバークーゼンを通る地図上でいうと右ルート、 帰りはドルマーゲン、ノイスを通る左側ルートだったのでした。しかし、暗いからよく分からなかったけど、途中すごい工場地帯を通ったような…もう一度明るい時期に通ってみたいです。

5時半ころ無事デュッセルドルフに到着。良かった~…。小雨の中、まずはホテルに帰って一休み。もう3日目ともなると帰ってくるとホッとしますね。
さて。本日は何を食べましょう。頭を悩ます夕食問題。うちの子が呑気に携帯タイムを楽しんでいる間、レストラン探しです。 予定では2日間は日本食、1日はドイツ料理、だったのですが、日本食レストランが期待を持てないので何か新しい案を出さなければなりません。 昨日、その前の日とデュッセルドルフ市内を歩いた限りだと、近くのビアホールがいいかな、という気もしたのですが、子供とアルコールの飲めない大人と 二人連れですからねえ…。こんな時は中華!とも思いましたが、二人だと注文数も限られるし…。豪華なレストランも非常にキツイ…。
あ~!と悩んで、結局イタリアンにトライしてみることにしました。子連れで簡単なのはやっぱり…イタリアンですよね…。ちょっと調べると近くに 気軽に入れそうなトラットリアがあったのでそこを目指すことにしました。空いてるかな…。誰もいないのも嫌だけど…。
中を覗くと何組かが座ってご飯を食べており、誰もいないということはない…でも、テーブルもまだ空いている模様。 オシャレな高級感に溢れるという感じでもない気軽さがあったのでこれぞ目指したレストランだ、とばかりにエイヤ!と入ってみることにしました。
デュッセルドルフのイタリアンレストラン:Luisa Trattoria
メニューを見ると、一通りいろいろ揃っており、お肉を食べるか気軽なピザにするか悩ましいところでしたが、結局二人そろってピザを注文しました。 ここはなんというか…かなりお安いのでは、と思いました。ピザが5ユーロから。デザートも4.5ユーロ。コーヒーも2ユーロちょいだったんじゃないかなあ~。 私がオランダに来た当初は2ユーロのコーヒーもあり得ましたけど、今は…オランダではどんな田舎でもその値段では出てきません。 それが、ここは都会のデュッセルドルフですから。ドイツも田舎に行くとお安いレストランがありますけど、この辺りはそれほど安くないハズですよね…。
お店の方の人柄もとてもよい感じでしたし、周りに座っていた方々も右はベルギー人家族(オランダ語をしゃべる人)、左はセルビア系の家族(詳しくは分かりませんが、 そちら系の方)、その後ろはドイツ人…とバラエティーに富んだ構成で子供と二人の私たちでもお気軽でした。味も私はいつもの通りカルゾネにしたのですが、 中にツナが入っているらしく、美味しい組み合わせでした。最後はデザートとコーヒーまで頼んでのんびりして帰りました。
ホテルについて、娘は再び携帯タイム。私は昨日の続きでユーロスポーツでジャンプを見ました。またまた小林優勝。すごいね!?彼は…いったい誰なんだ…オランダに帰ったら すぐに調べよう…そう心に決めたのでした(そして家について漢字をみた瞬間…これで「Ryoyu」って読むんだ~!とナットクしたのでした。単に読めなかっただけ…汗)。
最終日4日目は日曜日。ドイツの日曜日は…体験されたことある方は分かると思いますが、まったく面白くない日。お店がどこも閉まっているんですよね。 もちろん、ミュージアムなどはオープンするのですが…人通りが少ないのでともかく面白くありません。…というわけで、帰りの電車は2時前の電車を 予約していました。
朝は11時まで朝食時間、チェックアウト時間が12時だったので限りなくウダウダしました(苦笑)。同じくのんびりの人が何人もおり、本日の朝食時間が 一番混んでいたかもしれません。オランダ人もちらほらいました。12時前頃チェックアウトして、まだ見ていなかった通りをフラフラとお散歩。
お店はやっていないけど…シュールなクマさんたちがお出迎え
電化製品のお店サターンが入っているお店は、ほとんどお店がクローズしているにも関わらず中を見て回れました。電気代がもったいない…?などと ヨーロッパ人らしい感想が浮かびました(苦笑)。それほど寒くなかったので、公園のほうまで周り、ぐるっと一周してまたホテルへ。 ちょっと早いけど駅に向かいました。帰りは南周り(Venlo - フェンロ経由)でオランダへ。これがまた…皆さんどこへ行くのか?ものすごく混んでました。 前はこのルートはメジャーではなかったのですが、今はロッテルダムからデュッセルドルフに行く場合、ユトレヒトでICEに乗っても普通のICでフェンロ経由で行っても それほど時間が変わらないので、多くの人はこちら経由から行くのかもしれません。
デュッセルドルフからフェンロまでの間にメンヒェングラートバッハという舌を噛みそうな名前の街があるのですが…それほど大きな町でもないと思われるのに、 ここにもサッカーブンデスリーガのクラブがあるんですね。ボルシア・メンヒェングラートバッハ(ボルシアMG)というクラブなのですが…これがまた 驚いたことにブンデスリーガの上位チームなんですよ。この辺りにはどれだけチームが密集しているんだ!って話です。全然知らなかったので、驚きました。
フェンロに到着し、そこからは慣れたオランダのNSにて帰路へ。娘との初めてのドイツ二人旅行は二人で衝突しながらも、終わってみれば楽しい旅行だったのでした。