英国 - スコットランド旅行(2004年7月)

Scotland Glencoe & Isle of Skye - DAY 5

今日はツアー3日目。オバーンからグレンコーを経てスコットランドハイライトのひとつ - スカイ島へ。



3日目の予定は、オバーンから次の島、スカイ島(Isle of Skye)への旅。 この道のりは、スコットランドでも有数のドライブ・コースなのだそうです。ガイドの 兄ちゃんアレックもぜひ眠らないで、美しい景色を眺めて欲しい!と力説していました。

2泊したオバーンの街を後にして、ずーっとLoch(入り江湖)沿いのワインディングロード が続きます。。。こういう道で、モノを言うのが、ドライビング・スキル。。。(汗)。 片道一車線の道路では、ちんたら走っている車があると、すぐに後ろが つかえてきます。しかしながら、くねくね曲がる道なため、後ろの車もそうそう めったに追い越しができないのです。

初心者レベルの車(もしくはオランダのように山がない国から来たドライバーさん)は、 後ろを気にしつつ走っているのか?そうでないのか?…時折、路肩に止まって後ろの車を先に進める 親切な車もありますが、後ろに何十台連ねても暢気に走っている車もあります。 この暢気な車のことをイギリスでは「日曜日の運転手(Sunday Driver)」というのだそうな。 痛烈ブラックジョークを込めて「ああ、前に日曜日の運転手がいるよ」 てな感じで、使うらしいです…。さすがはイギリス。ブラックジョークの国ですわ。


湖に浮かぶお城。美しい。。。

しばらく進むと、湖に浮かぶ小さな島に建つお城を発見!ストーカー城(Stalker Castle)というそうです。 ドライバーさん曰く、現在でも住んでいる人がいるんじゃないかな~(でも定かではない…)、という話でした。 しかし、湖の島に建つ島だと、買い物なんか大変そうではないですか?…って、こういう 考えからして庶民的というのでしょうか?!写真をぱぱっと撮って、また出発。

この後の行き先は、グレンコーの大虐殺があったグレンコー峡谷。現在はハリーポッターのロケ地として有名となりました。 ここは… まさに激しい歴史を持つ大峡谷というのにふさわしい地で、今日は晴天だったにもかかわらずこの辺りを通過したときだけ、 天気も雲がモクモクとイマイチよくなかったです。。。荒々しいイメージそのものでした。たぶん、山の 影響で雲が発生しやすいのでしょうね。この辺りの山では、死者が毎年20人も出るそうで、 1000メートル級の低山でこの数字は珍しいんじゃないかしら。たしかに、 下から眺めていても山頂が見える山と見えない山があるし、山の形も緩やかな傾斜にはとても見えなかったので、 滑り落ちてしまう可能性が高いのではないかと思われます。ここらを歩くハイカーも、皆ものすごい大きい ザックを背負っており、やっぱりこれくらいの重装備でなければならないってことなんでしょうね。


山には木々がなく、急な斜面が広がっています


悲劇の起こったグレンコー

私達は、軽くこのグレンコーを見て、次の目的地(?)に向かいました。 次の目的地は、ランチ。ネイチャー好きのガイドのアレックの計らいで、 スーパーでランチを買って、自然の中でピクニックランチをすることになったのです。 もともと大自然の山が好きな私にとっては願ったりです!

立ち寄ったスーパーはセーフウェー(Safeway)。私、旅先でスーパーの様子を見るって大好きなんです。 イギリス(スコットランド)の大型スーパーを訪れるのは初めて だったけど、ヨーロッパというよりもどちらかというと北米に近い感じがしました。 ペットボトルも大きいし、ケーキ・チョコレートも大きい。それが高々と積み 上げられていて、オランダのスーパーなんかとは全然違う、と思いました。

私たちはサンドイッチやジュース、クッキーなど大量に買い込んで、 ランチをする場所に向かいました。向かった先は、グレン・ネヴィス(Glen Nevis)。山や川が豊かな 自然地区です。ここには英国一高い山ベン・ネヴィス山(Ben Nevis)もあり、これまたたくさんの ハイカーでにぎわっていました。

車でいけるどん詰まりまで行って、車を停めて、各自好きなところで ランチタイム。私達は、少しだけトレイルの中に入り、石場のような ところに座って、ランチ。サンドイッチが美味。上を見上げると、 滝が。前を向くと、別の山が。快適でもずいぶん涼しく昔旅行したカナダやアラスカのことを 時々思い出してしまいました。あんまり風景は似通っていませんが、涼しい気候なのは一緒なんでしょうね。


ランチはこんな ダイナミックな 自然の中で

昼食の後は、スカイ島に向かって、ひたすらゴーゴー!ひたすら…といったって ずーっと続くワインディング・ロードで、前方につかえているのは日曜日の運転手なので、そうそう スピードは上がらないのですけれども。左手は断続的にLochが続き、 右手は山が続きました。このドライブ環境、ちょっと日本の田舎ドライブと似ているのかもしれません。 もちろん、日本ではたくさんの場所には高速が走りまくっているので、このように不便な 道しか使えない!ていうところは減ってしまっていると思うんですけど…でも、こんな不便でも、 スコットランドには山のように観光客が来る。つまり、便利になったから観光客がやってくる、というわけでは ないんでしょうね。不便なへき地であるほど、外界とは違う世界を保ち続ける…そういう世界を見るために 人々はここにやってくるんでしょう。

ちなみにスカイ島は、現在は本土と橋でつながっており、完全な島ではありません。 でも、一回の通行料が£5.70(2005年現在。現在の金額は?)ということで、 多くの人は、キキッと怒っちゃっているそうです。確かに。 私のガイドブックにも「Outrageous(法外な)」と書いてありました。こんなんじゃ このガイドブック書いた人、日本には来れないかも~…と思いました。

で、結局、ちょっとでも時間に余裕のある人は、今だに渡し船で渡るらしく、 どこの船会社も潰れなかったそうです。私たちも 行きは橋を通ったものの、帰りはすっごく小さい渡し舟(フェリーというのか ちょっとナゾ)で本土に戻ってきたのでした…。


スカイ島への橋…見えますか?

その法外な値段の橋を渡る前に、スコットランドで一番ロマンチックの名城、と謳われる アイリーンドナン城(Eilean Donan Castle)に立ち寄りました。スコットランド映画にも使用されているそうで、 湖のほとりに立つ、美しいお城です。お城自身は、廃墟になっていたものを 20世紀になってから、(お城の持ち主の)子孫が忠実に立て直したそうで、 そうそう古いお城なわけではないけれど、中の一部は中世の雰囲気が残されていて 良かったです。お城の当主は現在もここに住んでいらっしゃるんですって。 家族の像があちこちに飾られていました。


湖のほとりにたつアイリーンドナン城


内部見学できます


なんとなく幽霊が出そうな雰囲気…よくこんなところに住めるなあ☆

さて、お城見学の後、有料橋を渡ってスカイ島に入りました。本日と明日は このスカイ島のポートリーに2泊するのです。スカイ島は、マル島に比べて荒々しい 自然という感じがせず、なんだか明るい雰囲気が漂っていました(もしかしたら快晴の天気のせいかも?)。

家も素朴な感じの家が多く、なんとなくカナダの田舎の町を彷彿とさせます。 こういう家が原型となってカナダ・アメリカに持ち込まれたのかもしれないなあ…。 私が好きだったカナダの原型は実はスコットランドだったのかも…そんなことを考えながら 車窓を眺めていました。


素朴な雰囲気が広がるポートリー

ポートリーの町は、オバーンと比べるとかなり規模が小さく、町も10分でぐるっと 一周できてしまいそう。夜9時にはレストランのオーダーもストップしてしまう そうです…気をつけましょう。私たちのB&Bは町から少し外れた海を目の前にしたB&Bでした。 これまた外はかなりこじんまりとしているけど、部屋はかなり豪華。 いい感じだわ~、とこれまたすっかり大満足の私たちでした。


私たちの泊まったB&Bの外観


ベッドルームはこんな感じです

B&Bに着いたのは夕方6時頃。とにかくレストランが早くに閉まってしまう、 ということもあって、部屋でのんびりせず、すぐに町に出かけました。自分で歩くと さらによく分かるのですが、とにかく小さい町。ぐるっと周ってもほんの5分程だということが分かりました。 レストランも数えるほどしかなく、ここのメニューはどうだ?ここはどうだ? と確認して歩いてもそうたいした時間はかかりませんでした。

本日のスカイ島のレストラン:Isles Inn

結局、Isles Innというレストランに入りました。バー&レストランということで、かなりの人がバーにいました。レストランの待ち時間を聞いたら 大盛況で30分待ちだとのこと。まあ、しょうがないでしょ、ということで、待つことにしました。 待つ、といっても隣のバーでビールを飲みながら待つんですけどね。

ここら辺りには、アイルランドの本場のギネス・ビールがあって、ついつい どこでもこれを頼んでしまいます。あ、でも、フルで頼むと多いので、 いっつもハーフなんですけどね。基本下戸なので飲める人がうらやましいですよ…。


フィッシュアンドチップス

ここの料理は、典型的スコティッシュ料理?私はフィッシュ&チップスを 頼んだけれど、これが結構(いや、かなーり?)美味しかったです。たぶんハドック (タラの一種)が新鮮なんじゃないかしら?…美味しいじゃん!と、ついつい 喜んで食べてしまいました。デザートも美味しかったし。いい!スコットランドの 海の町はご飯がうまいぜ!とすっかりうれしくなる私なのでした。


美味しかったデザート

ところで、宿(B&B)を切り盛りするおばちゃんは、どうやらゲール語が メインなのらしく?…英語がすごい訛りアクセントでした。この訛り方が、なんというか、日本語の 東北訛りみたいな感じなんですよ。あんま、口を開かず、イントネーションが とんとんとーん、と平らっぽいといったら分かります?

たとえば、Are you sure?という 台詞。アメリカ人だったら、SureのSuの部分を思いっきり強く発音して いかにも大げさ~、てな発音になりますが、ここの人は、あくまでもどこにも イントネーションがなく、しかも早口に「アユシュア?」という感じ。 この強烈な訛りが…なんだか私にはけっこうなじみのあるような訛りだった ので、よく理解できてしまったのですが、一方、だんなは彼女が何をしゃべっているのかまったく通じなかった らしいです。面白い!!こういうこともあるのですね。