ベルギー - ブルージュ旅行2006
Brugge 2006
ベルギーのブルージュに行くことになりました。この旅行前、私は体調がイマイチになり、このまま旅行なんてできるの だろうか、ホテルをキャンセルしようか、どうしようか…と迷っているうちについにこの日になってしまった、という 感じで、行く前はあんまりうれしい気分ではありませんでした。ま、私がダメそうだったら、だんなに頑張ってもらうしか ないか…と最後はそう思っていたのですが、結果としては私よりだんなのほうが風邪(?)で辛い旅行になってしまい、 ほんと、二人してズルズル…しかも赤ちゃん連れで…体調面からするとイマイチの旅行でした。
でも、そこにいるだけで美しいブルージュ。特にあれをせねば、これをせねば、というスケジュールもなく、 のんびり歩き、のんびり景色を見て…というのんびり旅行だったので、体調はイマイチでも、楽しかった。 ちょっと暑すぎる天気を除けば…。というわけで、この旅行記は、特筆すべきアトラクションもなく、だらだらとした 旅行記になることでありましょう(苦笑)。

この日は朝は用事があったため、用事を済ませてから、、、ということだったのですが、用事を済ませて帰ってきた だんなの様子が…あまりにも体調が悪そう。私は思ったよりも気分が良かったので、「な、なんと!」と だんなのことをオロオロ心配したり、りすちゃんの面倒をみたり、電車の時間を調べたり(←当日朝にやることですかね…汗)…とそんなことを しているうちに午前中は過ぎていった。ま、近いんだし。夕方につけばいいか…なんてその時は 思っていたのですが。
昼過ぎに家を出て、ロッテルダム中央駅に向かいました。このときは余裕、余裕、などと思っていたのですが、赤ちゃん連れって いつでも時間がかかるというもの。ほんのあと数十メートル、というところで地下鉄に乗り遅れ、しかも夏季ダイヤ のため、次の電車がなかなかやってきません(涙)。駅についても、エレベーターを待たなければならず、、、などと やっているうちに電車の出発時間前10分になってしまいました。余裕はどこへ…。
必至になって、中央駅に向うと そこは夏の週末だから?天気のいい土曜日だから?…とにかく、今迄見たことがないようなすごい人だかり。 なんじゃこりゃ?「早く切符を買って!」とだんなに切符を買いにいってもらい、私は水を調達にいったのですが… 数分後にだんなが姿を現しました。「月曜日帰りのスケジュールじゃ、自動販売機で切符が買えるか分からないから、 窓口で聞かなくちゃ…(だんなはウィークエンド往復というチケットのことを言っているらしいのだった)」。 …ガーン。窓口は、予想通りすごい人だかり。とても5分や10分で切符が買える とは思えない。ここで、私たちは予定の電車を諦めたのでした。チ。次の電車は一時間後じゃないかぁ~…(涙)。 前も遅れたよな。たしか?!ベルギーに行くとき?!?!…懲りずにまたもやってしまったのでした…。
窓口にならび、結局、思ったよりも早くだんなの番はやってきたのですが、これも1時間もある、と思ったからかもしれません。 結局、時間というものは無情にも早くなったり遅くなったりするものなのだな。しかも。窓口の応えは「チケットは販売機で 買えます。ここで買うと7ユーロ高くなるから販売機で買ったほうがいいですよ。」ですと。なんだよ~~。やっぱ、販売機で 買えたんじゃないか…。最初から知っていれば、遅れることもなかっただろうに。虚しい…。
さて。仕方ないので、喫茶店でお昼ご飯を食べて、時間を過ごすことに。隣は国際列車の発券所なのですが、ここも信じられない くらいのババ混みでした。切符買うのにこれじゃ、、、1時間待ちかも。夏ってどこも混んでるのね~。 そろそろ時間か?と思ったので、ホームに向かいます。今度は時間に余裕を持って…。と思ったら、今度のインターナショナル 列車(ブリュッセル行き)は10分遅れだと…!さっきのが10分遅れだったら良かったのに。ぶつくさ文句をいいつつ、 電車を待ち、ようやく乗り込んでホッとひといき。

アントワープ中央駅での乗り換え時間はたったの7分しかなかったので、こりゃ、乗れそうもないな…ここでも乗り遅れかー、 などと嘆いていたのですが、中央駅でえっさほいさとベビーカーを持って降りると、目の前のホームの 掲示板には「ゲント・オステンド」の文字が…。「この電車がブルージュにいくのよ!」と私は叫び、だんなとりすちゃんと 3人でえっさほいさと目の前の電車に乗り込みました。慌てていたのでベビーカーの乗せられる場所、などということは 考えておらず、一般の車両に乗り込んでしまったのですが…。ベビーカーを置く場所がないぞ…と、仕方なく、半分折りたたんだ 中途半端な状態で私の前に置いた。怒られちゃうかな、こんな風に置いて席を2席も占領したら…などと思いつつ。
電車は最新車両なのか、ソファもふわふわ、もちろんクーラーも心地よく効いていて気持ちがいい。ベビーカーを 半分折りたたんでしまったので、1時間20分の間、だんなと交代しながらりすちゃんを抱えていました。途中で、ミルクも 与えたのですが、彼女はいたって元気。ごきげんさんです。一度、アントワープまでの間に、どこに連れて行かれるのか?と不安になったのか、 うわーんと大泣きしましたが、だんなと私の二人が交互にりすちゃんの顔をみるからか?彼女もどうやら安心したらしいです。
※2018年情報:オランダ方面からアントワープを経由してゲント、ブルージュ方面に行く場合は、乗り換え時間はかなりタイトです。 現在はオランダ方面からのインターシティはアントワープ中央駅の地下(21番、22番辺り)に到着しますが、ブルージュ方面の列車は地上から出るので、 エレベータに乗る、もしくはエスカレータを駆け上る必要があります。

夕方5時過ぎにブルージュ駅に到着。「6時までにホテルに到着しない場合は連絡をください」といわれていたのですが、 まさかこんな遅くなるとは思っていなかったので、もちろん連絡は入れておらず。…まずはホテルにいかねば、、、と ブルージュの中心地に向って歩き出す私たち。体調が悪いだんなに重い荷物を持たせるのは申し訳なかったですが、私も全然頼りにならない 身。りすちゃんのバギーをがたごと押しながら、中心地に向かいます。
とにかく。ブルージュのような古い町並みは、道が石畳でがたがたで、スーツケースやベビーカーのようなタイヤには 摩擦が最大限にかかりやっかいなのです。りすちゃんもお疲れでベビーカーでクーと寝たいに違いないのですが、恒にガタガタしているので、 寝るどころではないに違いありません。しかも、古い町並みは、道がくねくねしていて、「地図が読めない女」ではないはずの 私なハズなのに(?)まったくのお手上げ。初めての街ではどっちの方向に向っていいのかさえ分からないのだから、笑ってしまう。 こういうとき、ヨーロッパ育ちのだんな(それとも地図が読める男?)は、あっち方向、というおおざっぱな方向が読めるので 大いに役に立ちます。こっちだ、あっちだ、と迷うときは、だんなに素直に従ったほうが吉。これは私がこちらに来て 学んだことです。
ようやく中心地にたどり着き、たくさんの観光客、そして有名な風景を目にし、私の観光ムードも高まってまいりました。 ともかくもホテルに到着するのが先決、とホテル探し続行。ホテルは、最初はなかなか見つけられなかったのですが、慣れてしまえばなんのことはない、 マルクトから300M-400Mほどの便利なところなのでした。
今回のホテルはいつも使う予約サイト「Booking.com」で予約した「Patritius ホテル」。
ベルギー・ブルージュのホテル:ホテル「Patritius」
ブルージュにはたくさんのステキなホテル、そしてB&Bがあって泊まってみたいところが山のようにあるのですが、 当初このホテルは候補には入っていませんでした。しかし、偶然予約サイトでこのホテルを見つけ、 あら、ステキかも、しかも値段もお手ごろ…と急に候補を押しのけて、予約に至ったのです。こう思うと「ご縁」があったのでしょうか。
だんなにはどんなホテルか、という話はまったくしていなかったのですが、ロマンチックが大好きな彼のこと。きっと 気に入るだろうな、と思ってはいましたが、ロビー前についたとたん彼の顔がほころんでいくのが手に取るようにわかります(笑)。 「ロマンチックでステキだな」とうれしそうに呟いてます…。時間は6時前ぎりぎり。子連れだったので、相手もすぐに 誰か分かったらしく、「そらさんですね」とすぐにチェックインの用意をしてくれました。
2階に上がり、部屋に入った途端、だんなが「わ!」と声をあげました。ナニゴトか?と思い、私も入ると、 私も「わ!」。そう。部屋がまさにピンク・ピンクちゃんだったのです。大きくてゆったりしたお部屋は まさにピンクの園(…?)。ちょっと、ロマンチックすぎるぅ…?!
ふっと、部屋を見渡すとピンクじゃないものがありました。そう。りすちゃんのベッド。日本では 赤ちゃんと泊まる場合は「添い寝」が主流なのかもしれませんが、こちらは「添い寝」はご法度(のようなもの)。 赤ちゃん用のベッドをきちんと用意してもらわなければなりません。Baby Cot=赤ちゃんゆりかご、と 大抵書いてあるので「ゆりかご」とはどんなものぞ?!と頭の中でモヤモヤと想像していたのですが、何のことはない、こちらでは 旅行ベッドと呼ばれる赤ちゃん用簡易ベッドが用意されていたのでありました。
ひとしきり部屋を見て、ちょっぴりのんびりした後、夕食を食べに行くことに。りすちゃんのミルクや瓶詰めの 離乳食を持って、、、ぶらぶらお出かけ。特にどこに行こう、、、という当てがあったわけではないのですが、 赤ちゃん連れだし、カフェレストランのような 気軽なところがいいかな…。ちょうどホテルに来る途中、ベルギー料理のカフェらしきお店を見かけたので、そこに とりあえず向ってみることにしました。
ホテルからは運河を渡り、ちょっと歩いたところにそのカフェがありました。外のテラスはけっこうにぎわっていましたが、 中は暑いせいか誰も座っておらず。。。ここならりすちゃんが泣こうがぐずろうが安心…と誰もいない店内に座ることにしました。
ここのメニューは、まさにベルギー料理版居酒屋、といったメニュー。ワーターゾーイからバケツに入ったムール貝などの ベルギーの看板料理はもちろん、コロッケやフリッツなどの揚げ物メニューまであれこれ揃っています。通常こちらの レストランでは、一人ずつ前菜、メイン、、、と注文するのが普通ですが、ここならあれこれ頼んで、という居酒屋風でも いけそうな感じ。
私は外でメニューを見たときから決めていた魚のシチュー、だんなは前菜にえびのコロッケ、そしてメインはウィットルーフ (シコン)とハムのグラタンを注文しました。これらはどれもまさにベルギー料理~♪といった類のものです。 こんな観光地のど真ん中のカフェなんだから、味なんて大したことないだろう、、、と味のほうは期待もしていなかったのですが、 どっこい、このシチューのソース!美味しい♪さすがベルギーよ…と驚きました。オランダでは、こういうカフェは大抵が 「そこそこ」「まあこんなもの?」の味なので。だんなのコロッケも美味しそうでした。
りすちゃんの食事の時間でもあったので、店内で持ってきたOlvaritの離乳食を与えたのですが、気に食わなかったらしい…。 少しだけ食べて、すぐに口が開かなくなってしまいました。困ったな、、、これしか離乳食持ってこなかったんだけど…(苦笑)。 仕方がありません。ミルクでおなか一杯になってもらうとしますか…。ミルクをあげると、ずっと「フンフン」と文句を言っていた りすちゃんも少しおとなしくなりました。しかし、それでも1時間ちょい、くらいが限度。やっぱり時間をかけてお食事を楽しむ 「正統派レストラン」にはまだまだ行けそうもありませんねえ…。
ブルージュで訪れたレストラン:ビストロレストラン「't Lammetje」
Huidenvettersplein 1, 8000 Brugge
Tel: 050 34 30 95
レストランを出ると、まだまだすごい人手。夏の暑い日。涼しくなるこれからが本番?!て感じにブルージュの人手は引いていませんでした。 運河めぐりの船も相当な人ごみで、たくさんの人が列をなしています。ベビーカーを置いて子供たちと一緒に乗っているファミリーもありましたが、 ちょっとりすちゃんは小さすぎるかな。それにしてもどこもかしこもバギーに乗った赤ちゃん・子供がたくさんいるな~。 子供が生まれるまでは、子供のことなんて気にもかけなかったけど、今はやはり同類が気になるのか?他の子供たちにばかり 目が行ってしまうのが面白いです。
ぶらぶら歩きながら運河やマルクトなどを見て回ります。さすがにすでに何年かヨーロッパに住んだ後だからかもしれませんが、 初めてブリュッセルのグラン・パレスを見たときのような感動はもう出てきません。あれ、こんなもんかしら?などと思ってしまう 自分が悲しいです。しかし、感動がないからつまらない、というわけではなく、自分の目線が「何がなんだかよく 分からないが感動」という初心者的なものから「あら、こんなものがここに」というちょっと細かい視線にかわってきた のが分かり、そういう新しい発見が楽しかったりするのです。
ホテルに戻ると、、、先ほどと変わらず、部屋がもぅーと暑い。こんなんで寝られるのかしら?!窓を開けて(しかし、蚊が コワいのでレース・カーテンはきちんと閉めて)しばらくのんびりしました。新しいベッドでりすちゃん寝られるかな?と 心配したのですが、やっぱりダメらしい…(涙)。ずっと泣いているので、寝付くまで抱っこしなければいけませんでした。 まあ、すぐ寝付いてくれたから良かったのですけど…。だんなも疲れているのかすぐに寝てしまい、、、部屋で 一人で静かにしているのも難しく、私もいつの間にやら眠ってしまいました。