お正月フランス - パリ旅行(2005年1月)

Paris 2005 - DAY 5

ついに最終日。4晩お世話になったオリエントホテルとも今日でお別れ。なんだかだんだん好きになっていった ホテルだったので、なんとなく去るのがさびしいよな…。なんともいえない気分でした。



朝、起きたのは相変わらず遅く9時頃。ここにきて毎日毎日、寝てばっかりだったなあ、と我ながら感心する睡眠時間。きっとここのマットレスが 硬くって気持ちよかったからだわ…。精算を済まし、おじさんに荷物を預け、身軽になって私たちはマルモッタン・モネ美術館に 向けてGO。…と、その前に印象派のモデルとなった地域を探しにいったのでした。

まずはこの間ロッテルダムのミュージアム・KUNSTHALで見たGUSTAVE CAILLEBOTTEの橋を探しに行きました。 この橋はサン・ラザール駅に掛かる橋なのですが…いくつか橋があって、結局、どれがモデルとなった 橋なのか分かりませんでした…。が、自分たちでこれかいな?と思いつつ…19世紀のパリジャンになったような気分で橋を 歩いてみました。橋の袂にはカフェがあったので、そこで朝食。またまた定番のクロワッサンの朝食です。

その次にまたもやこのGUSTAVE CAILLEBOTTEが描いた有名な絵の通りに向かいました。この通りをモチーフにした同じ図式の絵画は何枚か残されていて、 大きくて細かいいわゆるホンモノバージョンはシカゴのArt Institute of Chicagoにあるそうですが、小さめの簡易版はこれから 行くマルモッタンにもあります。


Institute of Chicago所蔵のギュスターヴ・カイユボットのParis Street

これもすぐ近くのハズ…と行ってみると…やはりこの辺りも近代的になっていて、あれ?これかな? という具合でしたが、なんとかその一角を見つけることができました。ちょうどその一角はカフェにもなっていて…こっちのカフェにも 入りたいところでしたが…今、カフェに行ってきたばかりだし…と諦めました。


絵画の舞台となった場所はコチラ…のはず

だんなは見てみたかった場所を見ることができ、大満足のようでした。この絵を見るためにわざわざシカゴまで行っちゃったみたいですし…大ファンだったということなんですねえ。 それに比べると、私の芸術度はまだまだ卵のような感じです。この後、地下鉄に乗って…マルモッタン・モネ美術館へ向かいます。 マルモッタン美術館は世界最大級のモネのコレクションを収蔵する中規模ながら印象派好きにとっては外せない美術館です。今日は…こうなってくると、印象派デーって感じですね。

モネは日本にも人気がある画家なので、 日本人の来館も多いのでは…と予測しつつ、やってきました。パリ市内のかなりハズレにあるこの館は、周りは近代的なアパート に囲まれ、その一角に優雅な建物が建っているので、へぇ~?という感じでした。


突如現れる優雅な洋館

中は優雅なお部屋やろうかが続いており、だんなは「なかなかいい感じだね」と早くもこの優雅な建物が気に入ったようです。まさにドンピシャ彼好みということね。 モネの作品は地下のお部屋に飾られていて、まずは地下へ進みます。

有名な作品…「日の出」は残念ながら貸し出し中でしたが、 隣のサン・ラザール駅の作品がとってもステキだったので、ここにきて良かった!と満足しました。 モネは光の取り入れ方が美しい印象派の画家ということなのですが、ほんとに…ホンモノは何故かサンサンと光輝いているのよ。 これがポスターやらポストカードになると、全然光っていないのに。 遠くから覗き込むほど光がサンサンとして、さすがはモネやなあ、これがホンモノなんだなあ、と感嘆しました。有名な睡蓮の絵もたくさんありました。 モネの庭ジヴェルニーにもいつかいってみたいなあ(2014年訪問)。


こんな邸宅に住んでみたい…?!

地下から1階へ。1階は色んな部屋に絵画が置いてあったり、彫刻が置いてあったり…もともとどなたかの邸宅だったので、その方のものがそのまま展示されていたのだと思うけれど…。 2階に上がると、Jean Puyという人物の特集でした。色々知ってるだんなも彼についてはなーんにも知らなかったらしく、シャンプーみたいな名前だね…といいつつ、 そこはさっと見て終了。2階にはその他の印象派の方々の部屋もあり、そこもささっと見て、パリ最後の美術館訪問は終了しました。

またぶらぶらと最寄り駅である地下鉄LA MUETTEのほうに戻ります。途中、なぜかYAMAZAKIという名のパン屋(山崎パンのこと?)を見かけたので、 そこでクロワッサンとチョコレートパンを購入しました。中にはイチゴショートなどのケーキ類も売られており、日本語で「イチゴショート」などと書かれているのですが 、私が行ったときは日本語が通じる気配はありませんでした…。当時もあったのか?気づかなかっただけなのか分かりませんが、 いずれにせよ2018年現在はカフェも併設されており、ここでランチもできるようです。

専用のウェブサイトはないようですが…googleマップでは、ここです↑
現在は抹茶ロールケーキのようなものも売られているらしい…???

せっかくなので、ここらでランチ(兼軽い夕食)を取りましょうということになり、ぶらぶら反対側のほうに向かって歩いていったのですが、 この辺りは買い物エリアなのか?たくさんのブランドショップや靴屋などはあるのですが、カフェなどがありません…(私たちはパッシー通りを突き進んでいたと思われます)。 「食べるところがないみたいだよ~。もう戻ろうよ~。」弱気モードの私にだんなはつめたく「もうここまできたら、戻るより次の地下鉄まで 歩いたほうが近いよ。もうちょっと見てみようよ。」と言い放つのでした…(涙)。

しかし、本当にその通り悔しいところなんですが…少し歩くと、カフェがいくつか並ぶ通りに到着。角のところに立つカフェもどうやら 雰囲気も良さげだし、小腹を満たす料理もあるようだし…ということで、そこに入ることにしました。もう2時過ぎだったので、ご飯を食べる 人も少なく、空いています。窓際からの眺めが良さそうだったので、窓際に座り、なんだか分からないけれど、とりあえずカンを生かして(?) これだ!とメニューを選んでみました。運ばれてきたものはオードブルの盛り合わせのようなもので、なかなかどれも美味しかったです。


オシャレなエリア

そこで一時間以上だらだらと過ごし、また元気良く外にでました。地図によるともうそこからすぐがエッフェル塔が見える場所だとのこと。 坂を上るとすぐに見覚えのある地下鉄トロカデロ駅のある広場に出ました。 それでは、天気もいいことですし、もう一度エッフェル塔の写真を撮りましょう、と写真をばしゃばしゃ撮って、結局その後も凱旋門、 シャンゼリゼ通りまで歩いてしまいました…。歩きすぎ…。何かお土産か欲しいもの(チョコレートなど?)があったら…と物色しながらのうろうろ歩き だったのですが、結局希望のものが見つからず…、シャンゼリゼ通りにハウルの城のポスターが貼ってあったのでパチリと一枚記念写真を撮りました(トップ写真)。 けっこう時間がある、、、と思っていた最後の日の午後もこんな感じにあっという間に過ぎ、 もう帰る時間となってしまいました。


シャンゼリゼ通りから凱旋門を眺めるお決まりの構図

地下鉄に乗ってホテルに荷物を取りに戻ります。私は地下鉄内にとどまり、だんなが持ってきてくれました。ふふ。地下鉄一回分のお得…?!(←実にセコイ)。 そう思っていた私に最後の最後に試練がやってきました。普通、パリの地下鉄は最初にチェックがあるのみで、最後にはチェックがないはずなのに GARE DU NORDに地下鉄二番(La Chapelle)から行く道には、なんと2度も余分なチェックポイントがあったのであります!

使ったチケットは、 適当にポケットに入れたり、コートに入れたりしていたので、どれがどのチケットか分かりゃしない。あれこれ入れてみたのですが、 どれもダメ。もう泣きたい気分になってきました。オランダ行きのタリスに乗れなかったらどうしよう?…(涙)。

そこに親切なおばさんが通りかかり、綺麗な英語で「私と一緒に いらっしゃい」と彼女の定期で一緒に通らしてもらいました。ああ、実はここに着いたときにも誰かが親切に教えてくれたんでしたっけ…。 次のチェックポイントでは、堂々と(?)だんなと一緒に通り抜けをしました。また親切な人がくるとも限らないし…。別に無賃乗車じゃ ないしね…?!…というわけで、みなさま、パリでも有効な切符は最後までちゃんと保管しておくようにしましょう。

というわけで最後になにやら試練(大げさ?)が待っていたけど、なんとかくぐりぬけ、PARIS NORDに到着しました。 ちょうどいい時間だったので待ち時間もそれほどなく、スムーズに電車に乗ることができました。帰りにはなんだか頭がだんだん痛くなってきたりして…ついに風邪を ひいたか?!と思いましたが、次の日には特に問題もなく、会社にいくことができました。いずれにしても タリスの揺れと乾燥した寒々しい空気は私には天敵のようなので、次回どこかへ行くときは気をつけようと思います。

(終わり)