お正月フランス - パリ旅行(2005年1月)

Paris 2005 - DAY 4

1月3日。月曜日。今日の予定はルーブル美術館です。考えていたより何倍も、いや何十倍も広くて、まったく思う通り回れなかった去年のルーブル訪問を 反省し、今年は素直に「芸術新潮」の ルーブル特集に載っていた作品を中心に、疲れず&効率的に見る!を目標にルーブルを回ることにしました。



まずはチケット。実は昨日サン・ラザール駅まで歩いたときに、fnac(音楽・電気ショップ)を見かけたので、そこでルーブルのチケットを購入しました。 そう。去年学んだこと…それは、ルーブルで並ぶと時間をロスするだけでなく、体力もかなり消耗する、ということ。並ばずに済むので あれば、それに越したことはないではないですか。チケットを購入すると親切なお兄さんが「並ばなくていいからね」と念を押しながら、 チケットを発券してくれました。手数料が1.3ユーロ?と少しかかるけれど、購入までの時間、正味1分程。ラクチンです~♪

※ 2018年現在はオフィシャルサイトから事前購入することもできます。訪問日と時間が決まっている場合はそちらもお薦めです。 ただきちんと時間通りその場に到着する必要があります。入場時間内であれば、ファストパス状態で入ることが可能です。

さて、訪問日当日は、サン・ラザール駅から地下鉄に乗って、ルーブル到着。朝食がまだだったので、近くのカフェに入り、朝食セットを頼みました。 パリの朝食は「クロワッサン&コーヒー&オレンジジュース」の3点セットなのですね。ここはクロワッサンと小さな別のパンがついて いて、コーヒーカップもかなりの大きさだったので、お腹一杯になってしまいました。よおし!行くぞルーブル!!…と気合を入れてルーブル美術館に向かいました。

入り口は前もって空いていると聞いていたリシュリュウの団体入り口でチケットを見せて、あっという間に入場。フンフンフーンと降りていくと、コート・クロークが 目に入ったので、コートを預けに行きました。このコートはオランダで最近購入したものだったのですが、なんとまだ 値札ならぬ羽毛のサンプルがコートについていて、おばさんに大笑いされてしまいました。。。ははは。。。おら、気づかなかっただよ。恥ずかしい~~…。


ミケランジェロの作品…悩ましいほどのお色気を感じます…

総合インフォメーションで一応今年の館内案内を貰いました。実は今回、去年の館内案内を持参していてそこに見るべき作品 チェックなど書き込んでいたので、いらないかな?とも思ったのですが、、去年とは何か違っているかもしれないし…。と、ぱらぱらと 館内案内を見て、び、びっくり。なんと、基本中の基本!!夜間開館日が去年の月曜日(一部)&水曜日から、水曜日&金曜日に変わって いたのです!!!今日は月曜日。のんびり観賞できる、と思っていた目論見が早くも崩れ去ってしまいました。やっぱ、最新情報は 重要ですね~!!!

今回は「芸術新潮」で特集されていたルーブルの88点のうち、70点くらいを見よう、と決めていました。たかが70点、とお思いでしょうが、 この70点はあちらこちらに点在して展示されており、昨年回ったベルギー&オランダ(フランデル地方)とフランスの絵画、 そしてアジア以外のほぼ全てを網羅しなければなりません。去年みたいにチンタラ~、と計画もなしに回るのとは 違う!と気合が入ってました。この芸術新潮ではきちんと見るルートまで設定してくれていて、そのとおりに進むと、まずは 古代エジプトから入り、最後に近代に至る、という大体大まかな年代順に回ることができるようです。

↑ 今回参考にしたのはこちらの本です。これは、初めてのルーブルの方向けではなく、むしろ、2度目、3度目…中級者向けの本。 私は昨年、おおよそ人気の絵画部分は見ていたので、こちらを参考にしました。

↑ こちらは初めてルーブルを訪問される方向け。紹介はほぼすべて有名絵画のみですので、彫刻や古代に興味ある方はまた別の本を参考に されるほうがよいです。


昨年は見られなかったヴィーナス。ようやくご対面叶いました!!

70点の作品のうち「絶対見たいもの、まあまあ見たいもの、まあ通りすがりに…」てな具合にMYランクをあらかじめ決めておいて、 もしその作品が見つからなくても、あんまりがっかりしないように…という心構えでいました。実際に回ってみて、この安易な心構えが 良かったのでは、と思います。だって。見つからない作品も多数、特に古代ギリシャは閉まっていて通り過ぎることさえできなかったん ですもの(※)。

※ ルーブルでは、毎日どこかしらは必ず閉館していると正式案内されています。閉まっていてもガッカリしないように心づもりしていきましょう。

結果としてこの70点を目指してぐるぐる回ったのは良かったです。もしこの作品がなかったらこの部屋にはこなかっただろうなあー、 という部屋に入り、「あれえ~この作品!」という別の作品に出会うことができたのも良かったし、何より時代をつかむ!という 点でかなり効果的な回り方ができたような気がするからです。


ルーブルにひっそりと眠る美女たち…混んで賑わっているところもいいけど、空いているちょっとした空間もまた格別!

あと、ルーブルって展示室が美しい場所もたくさんあるのです。作品を求めてぐるぐると歩いているときに通り過ぎた部屋の美しさに ハッとさせられたのも、昨年とはまったく別の方法で周ったからこそ得られたものだったのかな、と思います。 そんなわけで…なんだか自分では大満足のルーブルだったのでした。それでもかなぁり疲れましたけど。


お城のように美しい…ってルーブルってもともとお城だったのか…


天井を見上げ、その贅沢さに感嘆する


美女たちの広場…美しいニンフたちに引きずり込まれないように…???


さもなくばこんなことになりますよ?!?!


この辺りは馴染みの混雑エリア


もっとも大きい大作名画のひとつ、ヴェロネーゼ作 カナの婚礼の一部

ルーブルを5時過ぎに終え、今年はルーブルの地下にある本屋やスーベニアショップを覗くことができました。特に本屋は大きくてとっても 充実。たくさんの人がたくさんの本を抱えているのに納得でした。本を買いたくなる雰囲気でムンムンとしているというか。。。ここで 本を買わなかったらいつ本を買うんだ?という雰囲気というのか。。。そんな「買わねば!」という雰囲気をじわじわと感じる本屋でありました。 私も何か「買わねば!」と思って眺めたのですが、結局時間切れ。そのときは、とほほ、気分でしたが、今、考えてみると、あの熱気は なんだったんだ?フランス語の本なんて買わなくて良かったぞ?と心から思うから不思議であります。これって、観光地にいくと、何かしら現れる症状かもしれませんね…。

さて。今日は最後の夕食。この日はきっと疲れているだろうからルーブルの近くで簡単な夕食にしよう、と思っていました(疲れると食欲が落ちるので)。 …というわけで、なんちゃって日本食。ズバリ!!日本人が経営していないお寿司屋さんです(苦笑)。

近くて簡単、しかも安い…というのが重要要素なもので、日本からくる方にはお薦めできないかもしれませんが、海外に住んでいて 普段日本食を食べない人であれば十分許容範囲の選択肢です。特にうちの場合は、旦那様はオランダ人ですし、私さえ満足できればなんちゃって 日本食でかまわないのです。

前もって調べたところ、それは「Midory」という名のレストランで、一応…フランス人からすると、ここは美味しい、新鮮な魚の SUSHIが食べられる、ということだったので、これでいいか~…と思いまして。疲れた足を引きずってレストランに赴くと、またもや7時の開店だと 言われてしまいました。毎日同じことの繰り返し…とほほ。本当だったら、ルーブルが夜間営業していて、ゆっくり8時頃食事っていう予定だったん ですけど…まぁ何事も予定通りにはいきませんね。 しょうがないので、疲れた足を引きずりながら時間つぶしのウィンドーショッピング。

7時過ぎMidoryに戻ると、ちょうどOPENしたところでした。お寿司の並が15ユーロ。ロッテルダムに比べて安いかな、と思い、 注文したのですが、3列に渡って15貫以上お皿に乗っていました。うわあ、すごいボリューム!食べられないよ!と食べ 始めたのですが、あっという間に平らげちゃったのは何故かしら…?ほほほ。だんなはてんぷらを頼んでいたが、これまたすごい数の てんぷらがどどんと盛られてきていたなあー。

このお店は従業員は日本人ではありませんが、日本語で「お持ち帰りできます」などと書いてあるし、 寿司を握るおじさんも簡単な日本語なら出来るらしく、日本人のおじさんが「今日はこれを頼むよ」と日本語で言うと、 「はい、はい」などと答えていました。一方、お持ち帰りを求めにくる のは、フランス人男性ばかり。皆、何かを頼んでは、お茶を飲みながら料理ができるのを待ち、料理ができるとうれしそうにお持ち帰り する光景が繰り広げられていたのでした。

お味は…握っている人が日本人じゃないことが全然気にならないくらい…充分許容範囲でオッケー!というお寿司でした。加えて安くてボリュームも多くて お昼にちょっと立ち寄って食べる…なんて場合に、お薦めなんじゃないかなーと思います。

Midory
49 Rue de l'Arbre Sec