2020年夏 再びテルスヘリング島へ

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Terschelling 2020

今年の夏休みは1週間テルスヘリング島へ行ってきました。今年は3月からコロナ禍で、すべてが例年とは様相を変えてしまい、夏休みの プランを立てるのに難航しました。そもそも夏休みはどこかへ行けるのか?コロナは終息しているのか?世の中はどうなっているんだろうか? …何もかもが予測不能の中、娘は夏休みだけを楽しみに日々生きているという感じで(^_^;)、何も計画を立てないわけにもいかず どうしようかなぁと考えあぐねていました。



時間の合間を縫って、パラパラと色んな旅行サイトを見ているうちにたどり着いたのがテルスヘリング島のステキなアパートでした。 泊まってみたい!!と心から思える場所で、かつ以前に行ったことあるのでどんな様子か分かるし、即決だ!と思い、まだ世の中がどうなっていくか 分からない5月中旬に申し込みしました。


そのときはまだ8月に空きがありましたが、1週間後に見たときはすべて埋まっており、即決してヨカッタ~と思いました。ただし コロナが理由で旅行をキャンセルした場合でも保険会社はお金を支払ってくれないので例年以上のギャンブルを感じましたね…💦


旅行日数日前から好天夏日に恵まれたオランダ。予想では37℃という酷暑予想がでており、いったいどうなるんだろう…という感じでしたが 結果的には北のワデン5島がオランダで一番涼しい場所になったので、思わぬ避暑地逃避となったのでした。 3年前に行ったときは、寒くて(それが普通)泳ぐどころではなく、普通に海岸はがら空きでしたが、今回はコロナ禍で海外旅行組の多くが国内旅行に変更したので 島は大入り満員。



しかも彼らが皆海岸に行くので、3年前とは比べ物にならないくらい混雑していました。…とはいってもちょうど良い賑わい程度ですが。 ルッテ首相も同時期に来ていたらしいし、オリンピックメダル候補の(陸上)ダフネスキッパーズも東京で陸上…じゃなくて、テルスヘリングでヨット…だったらしいし (うちの子が目撃したと言っていた)、かなりの著名人もここに集結していたらしいです。


家からテルスヘリング島までの長い道のり。暑い一日でコロナよりも暑さで体調が悪くなることを心配していましたが、NSは冷房効きすぎくらいに ガンガンに効いていて、問題ありませんでした。ハーリンゲンで船を待っている間だけ暑くて場所がなくて大変でしたが(念のため早く到着していた)、 船はこれまた快適でまったく問題ありませんでした。


島にコロナを持ち込まないために、厳しいマスク着用が求められており、前後の席の間には透明シートも張られていて船会社も頑張っているなぁと 思いました。何度も「船員に従わない場合は警察を呼びます~」「マスクしない場合は95ユーロの罰金~…」などのアナウンスがされていたので 皆、黙って静かに座っていました。


写真は到着するフェリー。こちらは2時間かかります。高速船だと45分。今の時期は高速船のほうがいいと思いますね…。

アパートはウェストテルスヘリングの町の中心部一等地にあり、港からもスグ。荷物をガラガラと運び、オーナーさんと面会してすぐに 1週間の滞在がスタート。アパートは古い19世紀末の邸宅の一部が改装されたアパートになっていて、古き良き物件という感じ! 眺めもよく私はすぐに気に入りました。娘は…最初のうち怖い、とか言ってましたが…。時代的には赤毛のアンの時代で、 なんとなくそういう雰囲気が醸し出されていました。


1週間の旅行中、夜レストランでご飯を食べたのが2回。テイクアウェイで料理を持ち帰ったのが3回。料理を作ったのが1回。スーパーの出来あいもの をレンジでチンしたのが1回でした。やはりコロナで外でご飯を食べることが一番ストレスになったので、アパート滞在にしてよかったです。 2回のレストランはいずれも予約してありました。私は予約してレストランに出かける、というのも苦手でこれまたストレスが溜まってしまうので 最低限のレベルにできたのもかえってよかったです。



写真はアパートとアパートの窓から眺めた風景。ステキでしょ?

到着日の翌日、近所の自転車ショップで自転車を借りました。6日間で一台35ユーロ(1週間で35ユーロ)。一日6ユーロ弱で借りられるとは 安いですよねえ~。ほとんどの人が自転車で移動するこの島では、レンタサイクルショップがいたるところにあり、ものすごい数の自転車が 置いてあります。普通自転車を借りる際はパスポートを提出しなければいけないのですが、ここはそういうのも一切なく、ディポジットもたったの 10ユーロ。二台で、ですよ。安いですよねえ~。


町のいたるところに自転車が集結!

その日からのテルスヘリング島での一日は、朝はのんびりグダグダ。その後自転車に乗ってビーチへ。ビーチでグダグダ~…。夕方涼しくなってきたら帰ってきて 夕食。その後夕日を見に夜まで散歩。ときどきショッピングも行きましたが…でも、毎日がそんな日々でした。 今までの旅行で最も何もせず、最もヨーロッパ人っぽいサマーバケーションだったかも…笑。 でも、ソーシャルディスタンスが必要だし、室内に入るのもためらわれるし…こんなゆっくりペースがちょうど良かったのかも。


ビーチでグダグダ~。モノを置いておいても誰も取らない平和な田舎島。

ロッテルダムは色んな人種が住んでおり、アジア人の私も何も違和感がありませんが、このテルスヘリング島はほぼ…99%白人オランダ人の世界。 今回はちょっとだけ…ドイツ人と、あとはオランダ国内に住んでいると思われる英語をしゃべる人々に遭遇しましたが。これだけ白人ばかりの 世界って実は私の訪れた世界では相当稀。もう今や観光地ならばどこでも観光客が溢れているのが通常ですから。これだけ観光客がたくさんいるのにほとんどが 白人ってのも…なかなかレアだなあ。そんなわけで私たち親子は目立っていたかも。もちろん、そうであっても、排他的な感じがしないのがこの島のよいところなんですけどね。所詮 田舎ものオランダ人の島…って感じでハイソな感じもあるようで、実はナイのもありがたい…(笑)。


何もない島で誇れるのは夕日。本当に美しい。みながこれを見て感動しているのを見ると地球に住む人間は皆一緒なのだなあと素朴に思う。

この島に来ている観光客のほとんどは家族連れかカップルでしたが、1ヵ所だけ15歳から18歳の高校生たちグループを受け入れる巨大キャンプ場が オープンしており、800人もの若い子たちが集っていました。最後はそこでコロナ感染がおこって大騒動になっておりこの時期のオープンは やはり考えモノと思いましたが、でも、通常時なら楽しそうだなあと思いました。私がここで生まれ育っていたのなら絶対参加していたよ…。 自分は小学生の頃からひとりでも平気で、一方、誰かに声をかけるのもまったく問題ないタイプで、いいなぁと思ったところにはフラフラとひとりで突っ込んでいく タイプだったので、こういうところは楽しそうだなあ~と年を取った今でも思ってしまいます。ビーチでもそのキャンプ場から来たらしき 若い男子で溢れており、うちの子は相当興奮しておりました(笑)。まー気持ちは分かる。健全でよろし(笑)。


近頃思春期な娘さん。


その例のキャンプ場に一番近いビーチ。若さで溢れているビーチでなぜか私までドキドキ?昔、高校生の頃、湘南に憧れて何度も親に連れて行って~と 頼んだのを思い出してしまった…(笑)。



今回も出かけたクランベリーのカフェ。前回は普通にカフェでしたが、今回は中でオーダーして、自分で持ち運ぶ形式に変わってました。 コロナ対策ちゃんとやってます!相変わらず美味!!そしてカワイイ!!今回毎日自転車をしていて気がついたのですが、この街の 至るところにクランベリーが植えてあります。まさにクランベリーの島。





今回はやることないだろう~ということで、望遠レンズや三脚を持ち込みました。重いけど…写真撮るくらいしか楽しみなさそうだな、と思って。 結果は大正解!毎日最高の景色で、一生懸命写真を撮ることに時間を費やすことができました。結果は…まぁ私の腕ではこんなもんでしょ。 海外で三脚を立てるって、けっこう度胸がいるものなんですが(所詮小心者なので…💦)、夕方は毎日頑張って担いで歩きましたよ。



海岸までの道のり…ちょうどヒースが満開で、目を楽しませてくれました。


今回訪れた2か所のレストランも両方アタリで、前回も思いましたが、この島のレベルはなかなか高いのではないか、と思います!けっこう手の込んだ料理法なんですよね。 1ヵ所で食べた魚は…食べたことのない調理法でしたが、めちゃんこ美味しかった。どういうんだ?そぼろ魚…みたいな感じ? いずれにせよ、去年訪れたフランスのサンマロよりもずっとスゴイと思いましたワ。最近読んだイギリスのメディアのロッテルダム旅行記は「フランスのパリよりもロッテルダムのほうが 恐ろしく料理が美味しかった。僕はロンドンへの帰路途中寄ったパリでまた再びロッテルダムに戻りたいと願った。」と書いていましたが、私もけっこう同意。日本人は相変わらず、 オランダ=不味い、フランス=美味しい、という古~い価値観のまま生きてますが、そんなことないですよ。もちろん相変わらず不味いお店も多数ありますけどね(苦笑)。

レストランは換気をよくするためにオープンエアでしたが、レストランで働くお父さん?お母さん?を訪ねて小さな子供たちが何人か「ワーッ」とやってきてカウンターで遊び、 レストランを訪れた子供やワンちゃんと遊び…平和な風景がいたるところに溢れていてほっこりしました。

とにかく、ここ何か月もコロナでストレスのたまる日々でしたけど、 いい気分転換になりました。改めて本当に平和でいいところだと実感したテルスヘリング島への旅でした。