ドイツの苦悩を見た - グリム童話とイスラム

Hameln 2016

美しいドイツの木組みの家々 - しかし住民はイスラム人だらけ



イースター休暇の先週、何故かうちの子供の学校は1週間休みで、 私の休みとマッチしてしまったので、急遽ドイツに旅行に行くことになりました。

行き先は…ハノーファー。

たぶん、、、4泊5日もハノーファーに行っている日本人はいないような 気もしますが(苦笑)、移動旅行は面倒くさいし疲れるし、 何より私たちの旅行目的は、「程良い都市で程良い都会生活」なので ハノーファーくらいがちょうどよいのです。

今回は、あれだけけちょんけちょんにドイツ列車DBをけなしたお陰で(?) 私たちの列車に1分の遅れもありませんでした。素晴らしい!!!

ハノーファーも見どころがいくつかありますが、ハノーファーだけ、 だとちょっと物足りない?ということで… 一日少しだけ足を伸ばし、近郊のハーメルンに行ってきました。

ハーメルンといえば、、、ハーメルンの笛吹き。グリム童話です。 たぶんこの物語を知らない日本人はいないのではないでしょうか? ハーメルンへの道中、おさらいとばかりに娘に話をしながら、 旧市街に向かいました。


戦争で破壊されなかったこのハーメルンの街。 古い歴史的建物がいくつも並び、華やかです。 お土産屋さんを覗けば「ねずみ」。 看板を見れば「ねずみ」。 下を見れば道路にはめ込まれた「ねずみ」の絵。 どこもかしこもねずみだらけでした。

この街は…グリム童話の「ハーメルンの笛吹き」の街なのだなあ、 と思いながら散策を続けました。 たぶん。。。数時間でぱぱっと見学を終えてしまう日本人観光客 だったら「可愛らしいドイツの街並み」で終わっていることでしょう。

しかし、私たちはいつも観光局で地図を貰って、くまなく見て回る クセがあるのです。ヨーロッパの小さな町の路地裏・小道が好きで、 ちょっとした美しい空間を見つけるのが好きなのです。

ハーメルンでも同様のことをしました。 誰も歩いていない裏道を歩いてみよう、、、。

ところが。 路地裏に入って奇妙なことに気がつきました。 周りの風景は木組みの可愛らしい家々なのに すれ違う人がイスラム系の人々ばかりなのです。


私は、普段からイスラム系の住民を見慣れているし、 たとえばトルコ系のドイツ人などすでにドイツに長年足を 突っ込んでいる人は、ドイツ人とみなすくらい・・・ あんまり人種を気にしないほうだと思うのですが。。。 ここを歩いている人は、最近シリアやイラクといったイスラム圏から 来た人なのかなあ?という風貌で、手ぶらでぶらーっと目的もなさそうに 歩く様子がなんとも、、、奇妙なのです。

ぶっちゃけ、グリム童話というおとぎ話の風景と、これらの人々が まったくマッチしていない!!!と強烈な違和感を感じました。 この違和感は…そうですね、、、80年代、カナダのロッキー山脈のバンフに 何故か日本人の大橋巨泉のOKショップがあってその中には 日本人観光客ばかりがうようよいる!何故カナダのロッキー山脈に?! という違和感と似たようなものでしょうか(笑)。

表通りは綺麗ですが、裏に入れば入るほど…ゴミ袋が山積みになっていたり 古い家が単なる汚い家になっていたり、、、なんだか、、、これは、、、(汗) という状況になっていきました。別に怪しい雰囲気もありませんが、 魅力的な雰囲気もありませんでした。

ドイツの小さな街だと、路地裏に可愛らしいポット苗が飾られていたり 可愛らしいところが多いのですが、、、ここは、、、ちょっと違う?!

家に帰ってから少し調べてみると、ハーメルンの住民は 現在6万くらいでそのうちイスラム系住民は7000人程とのことでした。 住民の数はずっと6万くらいだそうで、イスラム系住民が増えると同時に 元からいた住民はどんどん流出しているそうです。 静かな程良いドイツの田舎街が良い人にとっては、 イスラム化する街にいるのは耐えられないのかもしれません。

シリア・イラクからの難民が大挙してドイツに押し寄せているという ニュースを見ても、「難民を救わなければいけない」という観点から 現実問題に目をつぶっていた私ですが、ここに来て、 この奇妙な現象を目の当たりにし、はじめて問題点が何か?という 点について理解できたような気がします。

別に差別とかじゃないんです。 でも、これだけ大量に異国民が入り、その街を占拠してしまったら その街の歴史はいったいどうなってしまうのだろう? 今後もちゃんときちんと継承されていくのだろうか? この街の歴史を・この国の文化を尊重してくれるような人々であれば 問題ありませんが、イスラムの人々はそうではない、とは 以前にも書きました。このままイスラム系住民が増え続ければ この街は変わっていってしまうに違いありません。

「ハーメルンの笛吹き」も「グリム童話」ももはや今後も守られて いくのか大いに怪しくなってきたぞ、、、。

外国人である私でさえ、そのような不安を感じたのです。 元からいた人々、この街の歴史を愛する人々はどのように感じているのか。 ようやくその不安が分かったような気がしました。


「ピーターラビットの世界」「おとぎ話の村」「歴史がそのまま残る街」etc. 日本の雑誌で綴られる魅惑的ヨーロッパの世界。 しかし、どんどんとそのイメージが崩されていくのかもしれない。

↑ なんと大げさな題名…と思っていたけど、 現実はその通りなのかも。 楽しかった、でも、現実を見つめざるをえない旅行でした。

【2018年夏追記】

この記事を転記している今、サッカー・ドイツ代表のエジル選手の代表辞退問題がニュースになっています。 本人は人種差別だと言っていますが、果たしてどうなのか?私は100%人種差別には当たらないと思います。

だって、トルコの大統領は、今、EU内では人権を無視する独裁者として要注意人物だと言われている人なのです。 そういう人に影響力のあるサッカー選手が安易に会ってもいいのかどうなのか?その点は、人種差別問題とはまったく 異なるところに問題があると思うのです。

例えば芸能人とヤクザの組長が会っていたら大いに問題視されるでしょう?日大の理事長と山口組組長の仲良し写真だってそうです。 プーチン大統領とトランプ大統領と個人的に親しく写真を撮っている人物がいるとすれば「スパイなのではないか?」と 疑われても仕方がないことだと思うのです。それは差別とはまったく次元の違うものです。今回の彼の写真は それと同等のものではないにせよ、それに近いものがある、と思う人がいても仕方がない事例だったと思います。

二つのハートがあれば何をやっても許されるのか?そうはならないでしょう。彼はドイツに住んで、ドイツ人と名乗る限り、 ドイツのルールに従わなければならないし、ドイツ人の嫌がることをやるべきではないのです。その点を彼は反省すべきだったと思うのです。 もちろん、彼をスケープゴートにしたドイツの世論も問題があるのは、言うまでもないことですが。。。

このニュースを聞いて、数年前、ドイツで流行した本のことを思い出したので書いておきます。日本語には翻訳 されていないと思いますが…。

【ドイツで流行っている本】

イスラムを信仰する中東系の女性警官が(宗教の枠で言えば同胞と言ってもよい)イスラム教徒たちを告発した本。彼女はドイツの法に乗っ取り、警官の仕事をしているのですが、 ドイツでは警察という職業は大変尊敬される地位のあるものであるはずなのに、イスラムの教徒たちは同じイスラム系の女性警察官である彼女を軽視し、 彼女の指示に従わない人が多いそうで (つまり逮捕できない、強制捜査などができない…等)、法治国家であるドイツの秩序の崩壊を身をもって感じると告発しました。

ドイツ人も同様のことを感じつつ、第二次世界大戦のユダヤ人問題があり、差別主義者と呼ばれるのを恐れ、なかなかその真実を指摘できなかったところ、イスラムの女性が 自ら告発をしたということで大反響があったそうです。