世界遺産のワデン海に浮かぶ島 - テルスヘリング

Friesland Terschelling 2017

旅の後半は母子二人でフリースランドの島、テルスヘリング島へ。だんなは行きたくない、というので二人だけで行きました。



だんなのお父さんは皮膚がんで亡くなっているので、だんなは、日に焼けることを極度に恐れているのです。 どこかの都市ならともかく、海に浮かぶ島なんてとんでもない、ということなので、じゃ、二人で行こっかーということになりまして…苦笑。

白人が大半を占めるオランダでは、皮膚がんは毎年5万人以上がかかる恐ろしい病気です。日本の人口に換算すると、毎年20万人~30万人という計算になるので、 相当な数です。海外へのバケーションが以前よりメジャーになった今は年々数が増えているそうです。日焼けしすぎると20代でも癌になります。

人種が違う日本人からするとピンと来ないことも多いですが、彼らは簡単に日焼けしますね。酷いと火ぶくれになります。 うちのだんななんて、日本人合同運動会に来ただけでヤバくなっていますので、、、彼が極度に恐れるのも無理はないのです。



…と、気の重い話はおいておいて、、、そんなわけで、オランダでは初めての母子二人旅でした。 だんなが来ないなら、人数も二人だし、ちょっと奮発していいホテルに泊まろうか、と島一番のリゾートホテルを予約してテルスヘリング島に行くことにしました(←おいおい…笑)。

オランダには観光客が訪れることができる島が北海に5島あります。日本人にもメジャーなのが北ホランド州から簡単に渡れるテッセル島。 あとの4つは日本人にはかなりマイナーなのではないかと思います。

私はずっと一番東の島、スキーモニコーグ島へ行ってみたい、と思っていたのですが、いろいろ調べているうちにテルスヘリング島の写真を見つけ、 こちらに行ってみたいという思いが強くなりました。

どの写真か、というと、丘の上からウェスト・テルスヘリング街を眺めた風景。これが…ちょっと魔女の宅急便のキキとジジの町の雰囲気に似ているな、と思ったのです。 オランダの魔女の宅急便の島、なんていいかも?どんな感じなのかな?妄想がどんどん広がり(笑)、行きたい気持ちがどんどん強くなりました。



テルスヘリング島は、ハーリンゲンというフリースランドの町からフェリーもしくは高速船で渡ります。 私たちは、せっかくなので行きはフェリー、帰りは高速船で帰ってくることにしました。ちなみにフェリーは2時間、高速船は45分です。

レーウワーデンからハーリンゲン港まで電車で行くのですが、レーウワーデンでハーリンゲン港行きに乗り、まずビックリ。 島へ行こうという人々なのか、めちゃくちゃ混んでいるのです。特筆すべきは、彼らの持つ荷物!!自分より大きいのでは?という大きなリュックやらテントやら、、、 なんじゃこりゃ?の世界。

大賑わいの人々の合間を縫って、電車の一番奥に空いていた席にちょこんと二人で席につきました。周りは10代の男の子たち10人グループで、 めっちゃ盛り上がっている~~(というか、うるさい…笑)。ともかく活気に満ちていて、なんだかワクワクしてきました。



ハーリンゲンの町は、港町というにふさわしいかわいらしい街です。少し時間があったので、メインストリートを見て歩きました。こちらもたくさんの人々でごった返していました。

フェリー乗り場に行くと、人、人、人。若い人が多かったのですが、家族連れも多数いました。車で渡る人もいるようですが、多くは徒歩乗客で、 多くの人々が船に乗り込もう!とゲートに詰め寄っていました。そうそう、ワンちゃん連れも多数いました。島内はあっちもこっちもワンちゃんだらけでした。



最近は、空港や駅の厳重な警備になれていたので、どうも警備が気になってしまうのですが、ここは警備と思わしきものは何もありません。 しかも…大きい荷物はここに預けてくれれば無料で運びますよ~ってな具合で、スリさえ警戒していないご様子。

ちょっと怖いよねえ、、、なんて、行きこそ私と子供は荷物を絶えず持って警戒していたのですが、滞在しているうちに安全で平和な島に慣れてしまい、 帰りはそこら中に荷物を預けて身軽に歩き回っていました。



ここは99%くらいがオランダ人白人観光客で、あとの1%が外国人もしくは白人以外の人々って感じでした。 アジア人観光客といえば、、、わたし一人で、他はだーれもいない。最近は、どこへ行っても世界中の観光客であふれているので、 こういう状況はなかなかレアになってきたのですが、まだあるのですねえ。

しかも、みな、とってもフレンドリーで、お互いすれ違うと挨拶したり、平和で素朴な雰囲気がそこら中に漂っていました。 うちの子が、本当にいいところだね!と喜び、帰るときにはため息をついて、戻りたい、戻りたい、と懇願するのも無理はない、てくらいいい感じでした。



島では、ほとんどの観光客が自転車を借りて、自転車で移動します。いや、そのハズです。それくらい、そこら中が自転車だらけ。どこに行っても、レンタル自転車が止めてあるので、そういうのもオランダらしいなあ、と笑ってしまいました。私たちも当初1日だけレンタルする予定だったのですが、どうせなら帰る日まで借りてしまおう、ということになりました(バスもあり、移動はそれほど大変ではありません)。

この島の特産品はクランベリー!…そんなわけで、クランベリーを使った料理とか、クランベリーの特産品加工品がたくさんあります。サイクリングの途中で訪れたクランベリーを扱う森の中のティーハウス。ケーキも甘すぎず美味でした。


森の中のティーハウス: De Bessenschuur


料理、、、といえば、オランダの田舎の料理はま~~ったく期待していかなかったのですが、これがビックリ。 この島で食べた料理はどれもアタリでした。ラム肉なんか、ほんと柔らかくて…こんな美味しいラムは初めて食べましたよ?って感じ。 これは、本当にびっくりだったなあ。どうしたんだろう?(←…ってそこまで言う?)。

ただ…数は限られているので、夏にここを訪れたい、という方はレストランの予約をしていったほうがいいと思います!わたしはそうしました。絶対おすすめは…ここです↓

テルスヘリング島のレストラン: Restaurant De ZEE

サービス、お値段、味、すべてにおいて◎!!荷物を預けてしまったので、写真は取れずじまい…だったんですが~…(涙)。



テルスヘリングの海岸は、北ヨーロッパでは一番長い海岸、だったかな?ともかく島の半分が海岸?てな具合に広大に広がっています。 砂は真っ白で、本当に細かく、カメラがヤバいかも?と思うくらいだったので、数枚ぱちりと撮ってしまいこみました。

北海だから水が冷たい、風が強いことが多い、ということで、わたしなんかが泳ぐのは絶対無理なんですが(よほど暑い日ならイケるかもしれんが、、、)、 砂はともかくきれいなので、裸足になって歩くのは気持ちよかったですよ。泳ぐのはリゾートホテルの室内プールで(笑)。



最後に街で見かけた美猫ちゃん。クールで全然私に興味を持ってなかったんですが、写真を構えて「撮らせて~~」って懇願したら、カメラ目線に態勢を整えてくれました(笑)。絶対、猫のほうが格が上だと思うわ、、、。 そんなこんなのテルスヘリング島。いいところだとは思ってはいましたが、想像以上でした。またぜひとも行きたいです。